こんにちは、ロプロス(@ropross)です。
年も明けてしまいましたが、まだ2014年の旅行まとめエントリーを書こうかと思います。
昨年は92湯の温泉に入り、そのうち43軒の温泉宿に宿泊してきました。どちらも自己最多の数字で、温泉三昧の一年だったと言ってもいいと思います。
今回の記事では、2014年に入ってきた温泉や泊まってきた温泉宿を、食事・建築・コストパフォーマンスといった項目で、それぞれランキングしてみました。
ではでは、どうぞー。
※浴場を撮影できなかった場所もあるので、写真は一部「じゃらん」からアフィリエイトを利用してお借りしているところがあります(汪泉閣、庄屋の館、清風荘、山みず木)
入ってよかった温泉ベスト10
まずは宿泊・日帰り入浴に関わらず、2014年に入った温泉の中で「これは素晴らしい!」と思ったところのランキングです。
こちらの評価基準はあくまでお風呂だけで、食事や部屋などは考慮していません。
1位 ぬぐだまりの里 秘湯 八甲田温泉(青森県/八甲田温泉)
八甲田山麓に位置する秘湯の温泉宿。4本の源泉を持ち、珍しい炭酸泉の「らむね湯」、乳白色の濁り湯「ミルク湯」と、全く違った特徴的なお湯を楽しめます。
お湯が良いだけでなく、樹齢200年以上のブナ材を使い宮大工の技法で建てられたという重厚な湯殿は見事の一言。さらには八甲田山を望む露天風呂も素晴らしい。
泉質良し、湯殿良し、露天風呂良しと、求められる要素全てがハイレベルな温泉でした。
▼極上の温泉を満喫!「ぬぐだまりの里 秘湯 八甲田温泉」に泊まったよ | ロプログ
2位 汪泉閣(群馬県/宝川温泉)
水上温泉郷のひとつに数えられる宝川温泉の秘湯宿です。
毎分1800リットルという圧倒的な湧出量があり、川沿いの好ロケーションに位置する4ヶ所の混浴露天風呂は、合計で470畳という日本屈指の広さを誇ります。
混浴ですが、湯浴み着が用意されているので女性でも入りやすいのがいいですね。
3位 清風荘(熊本県/地獄温泉)
阿蘇内輪山の中腹に湧く西日本を代表する秘湯宿です。
全部で5ヶ所の浴場がありますが、特に素晴らしいのが混浴露天風呂「すずめの湯」。
浴槽の底からお湯が湧き出る、いわゆる足元湧出の湯で、耳を澄ますとポコポコとお湯が湧き出る音も聞こえてきます。
他にも、趣きのある内湯や岩造りの露天風呂、さらには貸切の家族風呂まであり、ひたすら温泉三昧に浸ることができます。
4位 ゆふいん庄屋の館(大分県/由布院温泉)
名旅館が数多くある由布院温泉の中でも、お湯の色の美しさが有名な宿です。
眩しいほどに鮮やかな水色のお湯を目の前にすると、入浴前から感嘆の声をあげてしまうほど。青白い色の温泉にはいくつか入ったことがありますが、ここまで美しい色のお湯は初めて見ました。
広々した岩造りの露天風呂は開放感も充分です。
5位 新見本館(北海道/新見温泉)
バラエティ豊かな温泉が点在するニセコでも、屈指の秘湯宿がこの新見本館です。
1月に泊まったのですが、混浴露天風呂は見上げるような高々とした雪庇に囲まれていました。
雪の露天風呂は珍しくない北海道ですが、ここまで圧倒的な雪に囲まれているところは他になかなかないと思います。これは一浴の価値ありです。
▼雪の壁に囲まれた露天風呂が凄い!新見温泉の「新見本館」に泊まってきたよ | ロプログ
6位 山みず木(熊本県/黒川温泉)
今や全国的に有名になった黒川温泉。その外れに位置する人気の宿です。
豊かな緑に囲まれた川沿いの露天風呂は雰囲気抜群!
川の流れの音を聞きながらの湯浴みはなんとも贅沢な気分に浸れます。
7位 日進舘(群馬県/万座温泉)
標高1800mの万座温泉にある温泉ホテル。
お湯は硫化水素臭の漂う白濁した硫黄泉。最も温泉らしさを感じさせるお湯と言ってもいいでしょう。
離れにある露天風呂「極楽湯」からは万座の雄大な山々を望むことができ、また総木造りの内湯の雰囲気も素晴らしい。
ツアー客も受け入れるような大規模なホテルなのですが、まるで秘湯宿のような素晴らしい露天風呂や内湯があるのは意外でした。
8位 大出館(栃木県/塩原元湯温泉)
塩原温泉郷の中でも最も奥に位置する元湯温泉の、秘湯風情漂う宿です。
4ヶ所の浴場に8つの湯船があるのですが、特徴的なのがそのお湯。
3本ある源泉のうちのひとつ「五色の湯」と呼ばれるお湯は、天候や季節によってその色を変えるそうで、この日は美しいうぐいす色をしていました。
さらに面白いのが「墨の湯」と呼ばれる驚くほど真っ黒なお湯。日本でここにしかないと言われる珍しいお湯で、入ると身体に黒い湯の花が付着し、タオルを浸すと黒く染まってしまうほどです。
9位 山里の湯(大分県/筌の口温泉)
九重町、筌の口温泉にある小ぢんまりとした温泉施設。
何の変哲もない浴室に見えますが、ここのお湯が実に素晴らしい。
高濃度の炭酸泉で、お湯に身を浸すと肌に大量の泡が付着します。その泡付き量は、有名な長湯温泉の「ラムネ温泉館」を凌ぐほど。
お湯の表面には、プチプチと炭酸が弾ける様子を見ることもできます。
10位 豊礼の湯(大分県/岳の湯温泉)
わいた温泉郷のひとつ、岳の湯温泉にある、雄大な山々を望む温泉施設。
九州の温泉には貸切湯があるところが多いのですが、ここの貸切湯が面白いのは、お湯がコイン式になっているところ。硬貨を入れると空の湯船にドバドバと温泉が注がれ、数分でいっぱいになります。
お客さんが入るたびに、お湯を全て入れ替えるというのは、湧出量が豊富だからこそできるシステムですね。
眺望も素晴らしく、新鮮なお湯に浸かりながら、緑の山々を眺めるのは最高の気分でした。
食事が美味しかった温泉宿ベスト5
温泉宿に泊まる大きな楽しみの一つといえば、やっぱり食事ですよね。
こちらは宿泊したなかでも食事が美味しかった温泉宿のランキングです。
1位 時の宿すみれ(山形県/湯の沢温泉)
米沢市の外れに位置する、お二人様専用のモダンな一軒宿。
夕食は最高級の米沢牛を使った懐石料理で、デザートを除く全ての品に米沢牛が使われています。
内もものコールビーフ、いちぼのロースト、大とろポワレの握り、とも三角の味噌漬け、サーロインステーキ、牛骨スープの茶漬けなどなど、最初から最後まで、手を変え品を変え米沢牛の美味しさをあますところなく満喫させてもらえました。
2位 妙見石原荘(鹿児島県/妙見温泉)
霧島温泉郷の天降川沿いにある高級温泉旅館です。
鰻のひろうす、カマスの幽庵焼き、きびなごのなます、鹿児島黒牛鍋など、地元鹿児島産の素材を活かした極上の料理の数々を味わうことができました。
朝食に出てきた山太郎ガニ(モクズガニ)の味噌汁も目を見張るような美味しさ。
3位 竹泉荘 Mt.Zao Onsen Resort&Spa(宮城県/遠刈田温泉)
蔵王の麓、遠刈田温泉にあるラグジュアリーな温泉リゾートです。
夕食は、最上級の仙台牛をはじめとした地元の山海の幸を使った、「山と水の饗宴」と呼ばれる懐石料理。
新鮮で上質なお刺身、見た目にも華やかな焼物八寸、極旨の仙台牛と野菜の蒸ししゃぶなど、絶品と呼ぶに相応しい品々が並びます。
ちなみに、2014年に泊まった71軒の宿泊施設の中で、ここが一番高い宿でした。
4位 小杉庵(熊本県/山川温泉)
わいた温泉郷の山川温泉にある温泉宿。
夕食は「ゆめ華鶏」と呼ばれる地鶏を使った会席料理で、鶏刺し、鶏の骨付きモモ炙り焼き、鶏つみれ鍋、そして締めの鶏雑炊と、最高級の地鶏を思う存分味わうことができます。
3位までの宿は宿泊料金が2万円以上する高級旅館でしたが、この「小杉庵」は1万円台前半とリーズナブルなのも魅力です。
5位 小宿 YAMADAYA(大分県/別府明礬温泉)
別府八湯のうちのひとつ、明礬温泉にある小規模なお宿。
夕食と朝食合わせて全70品目もの食材を使っているそうで、見た目にもキレイな料理の数々が出てきます。
関アジのお刺身や1番人気だというコラーゲン鍋、別府名物のとり天なども美味でしたが、特に感動したのが牛ほほ肉のポトフ。タマネギの甘みと牛肉の旨味が溶け出たスープが超絶品でした。
こちらの宿も宿泊料金が1万円台前半とリーズナブル。この価格でこの料理はかなりのお得感がありますね。
建築が見事だった温泉宿ベスト5
豪壮な木造三階建てであったり、明治のロマンを今に伝える貴重な意匠であったり、長い年月を経た貫禄であったりと、際立った存在感の建築を持つ温泉宿があります。
そんな名建築と呼ばれる宿のランキングです。
1位 金波楼(熊本県/日奈久温泉)
八代海に面した日奈久温泉にある、明治43年創業と100年以上の歴史を持つ老舗旅館。
創業当時から建つ木造三階建ての本館は、国の登録有形文化財になっています。
ただ古いというだけではなく、外観からも内装からも重厚な風格が漂い、館内は床も柱も磨き上げられてピカピカ。まさに九州を代表する温泉建築です。
2位 積善館(群馬県/四万温泉)
群馬県の四万温泉にある、300年以上もの長い歴史を誇る旅館です。
正面の本館は元禄4年(1691年)築で、現存する日本最古の温泉建築と言われており、また、右手の貫禄ある建物「前新」は、1階が大正ロマネスク様式の浴場で、国の登録有形文化財となっています。
「千と千尋の神隠し」の湯屋のモデルになった場所のひとつと言われており、実際に宮崎駿監督が宿泊したこともあるそうです。
本館は1泊2食6000円台と、格安で泊まれるのも嬉しいところ。
3位 萬翠楼福住(神奈川県/箱根湯本温泉)
箱根温泉発祥の地と言われる湯場地区にある、極めて貴重な建築を持つ旅館です。
明治11年に建てられた2棟の旧館、「萬翠楼」と「金泉楼」は、伝統的な日本の建築に西洋建築の要素を取り入れた「擬洋風建築」として、重要文化財に指定されています。
登録有形文化財の宿は何軒かありますが、重要文化財に指定されているのは現役の旅館としてはこの「萬翠楼福住」が唯一。
木戸孝允や伊藤博文ら、明治の元勲が宿泊したこともあるそうで、歴史ファンにはたまらない宿です。
▼重要文化財の宿、箱根湯本温泉の「萬翠楼福住」に泊まったよ | ロプログ
4位 富士屋ホテル(神奈川県/箱根宮ノ下温泉)
箱根の宮ノ下温泉にある、明治11年創業の日本を代表するクラシックホテル。
チャールズ・チャップリン、ヘレン・ケラー、ジョン・レノンら、世界中の著名人が宿泊したことでも知られています。
明治24年建築の本館、寺社建築を思わせる豪壮な花御殿、メインダイニング「ザ・フジヤ」の入る食堂棟は、いずれも国の登録有形文化財となっていて、歴史の流れに浸るような時間を過ごすことができます。
▼日本を代表するクラシックホテル、箱根の「富士屋ホテル」に泊まったよ | ロプログ
5位 人吉旅館(熊本県/人吉温泉)
「九州の小京都」と呼ばれる人吉にある老舗旅館です。
昭和9年創業と、ここに挙げた宿の中では最も歴史が浅いのですが、創業当時の姿を残す趣向をこらした和風建築が評価され、2012年に国の登録有形文化財として登録されました。
名建築でありながらも威圧感のようなものを感じることなく、落ち着いて過ごすことができました。
コストパフォーマンスが良かった温泉宿ベスト5
宿泊料金が2万円,3万円するような高級温泉旅館がいいのは当たり前ですが、ローコストなのに素晴らしい温泉があったり、設備が非常に快適であったり、充実した食事が出たりする、価格以上の満足感を得られる宿もありました。
そんなコストパフォーマンスに優れる温泉宿のランキングです。
1位 ぬぐだまりの里 秘湯 八甲田温泉(青森県/八甲田温泉)
「入ってよかった温泉」でも1位にランクした「ぬぐだまりの里」を、コストパフォーマンス部門でも1位に選びました。
温泉が素晴らしいのは先に書いた通りですが、宿泊料金が1万円以下とリーズナブルにも関わらず、食事もかなりの充実度。低価格の宿にありがちなありきたりな料理ではなく、津軽の郷土料理やキンキの煮付け、手打ち蕎麦、ホタテの味噌汁など、嬉しい品々をいただくことができました。
2位 清風荘(熊本県/地獄温泉)
こちらも「入ってよかった温泉」で3位にランクしたように温泉が素晴らしいのですが、それだけではありません。
部屋や料理によってさまざまなプランがあるのですが、安い部屋と安い料理を組み合わせると、1泊2食1万円以下で泊まることができます。
秘湯宿なのに料理の評価も高く、最も安い「野菜田楽コース」でも満足の美味しさ。
部屋も安いところだとトイレ・洗面所はついていないのですが、充分に清潔ですし、湯治宿らしい秘湯風情を味わうことができます。
3位 かんなわ ゆの香(大分県/別府鉄輪温泉)
別府の地獄巡りをするにも温泉街を散策するにも便利な場所にある鉄輪温泉の宿です。
露天風呂だけでなく、鉄輪名物の蒸し風呂や、無料で利用できる貸切風呂まであり、さらには地獄蒸しの設備も無料で利用することができます。
部屋は2間続きの広く清潔な和室で、ネット環境も完備しています。ラウンジなどパブリックスペースも洒落た雰囲気。
設備面ではミドルクラス以上の充実度にも関わらず、シーズンオフ限定の素泊まりプランでなんと1人3300円という驚異的な安さ!
4位 湯畑の宿 佳乃や(群馬県/草津温泉)
草津温泉の湯畑近くに位置する素泊まり専門の宿です。
1泊6000円台ですが、モダンな空気の部屋やパブリックスペースがすこぶる快適。
温泉は内湯があるだけですが、注がれているのはもちろん草津ならではの強酸性泉。徒歩圏内には白旗の湯や地蔵の湯など、共同浴場も幾つかあるので、気軽に湯巡りを楽しむこともできます。
最近はありきたりな旅館料理なら夕食はなくてもいいや、と思うことも多いので、こういう快適でリーズナブルな素泊まり宿が、各温泉地に増えてくれるとありがたいですね。
5位 葉隠館(熊本県/杖立温泉)
大分と熊本の県境に位置する山間の温泉地、杖立温泉にある温泉宿です。
1日に3組限定のプランは1泊2食付きで5400円という超低料金!
施設自体は古さを感じさせますが、情緒ある温泉地に似合ったどこか味のある造りです。
夕食は健康に良さそうな薬膳料理で、芋と牛乳の養老羮、馬肉のカルパッチョ、コシアブラの天ぷら、洋風茶碗蒸し、薬膳スープと、「ほんとにこの料金でいいの?」と思ってしまうような品々が並びます。
露天風呂はありませんが、お湯は肌に優しいpH9のアルカリ泉で、もちろん源泉掛け流しになっています。
まとめ
と、振り返ってみると本当にいろいろな温泉を満喫してきましたね。
悩みながらもこのランキングから外れてもらった温泉もたくさんありました。別府温泉の歴史ある公衆浴場「竹瓦温泉」、霧島温泉の眺望が素晴らしい露天風呂がある「旅行人山荘」、木造の内湯が情緒満点の人吉温泉「たから湯」、圧倒的な広さと極上のお湯を誇る草津温泉の「西の河原露天風呂」、ニセコの秘湯宿「鯉川温泉旅館」、待望の復活を遂げた東大雪の秘湯「かんの温泉」などなど、印象に残った温泉は挙げていきばキリがないほどです。
このランキングには載せられなかったけど、特に魅力的でお勧めの宿を、こちらの記事にまとめてみました。
▼ランキングに載せなかったけど印象に残ったお勧めの温泉宿5軒
今年もたくさんいいお湯に入り、いい宿に泊まりたいものですね。
ではでは、またー。
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