こんにちは、ロプロス(@ropross)です。
先日公開した記事、「2014年入ってよかった温泉&泊まってよかった温泉宿ランキング」は、おかげさまで多くの方に読んでいただくことができました。シェアしてくれた方々、見てくれた方々、ありがとうございます!
さて、先の記事では全部で25軒の温泉を部門ごとにランキング形式で紹介したのですが、非常に印象に残った宿なのに、泣く泣くランキングからは外れて貰ったところもありました。
今回は、そんな宿の中から、それぞれに個性的で魅力的な温泉宿5軒を紹介していきたいと思います。
ではでは、どうぞー。
モンゴリアビレッジ テンゲル(栃木県/那須温泉)
那須高原にある「モンゴリアビレッジ テンゲル」は、モンゴル遊牧民のテント「ゲル」に泊まることができる宿泊施設です。
ゲルの内部は充分な広さ。モンゴル風の装飾や家具が置かれていて、ここで過ごしているだけで楽しい気分になってきます。
窓が無いため、やや閉塞感もありましたが、それもそのうち気にならなくなりました。
ゲルに泊まれるというだけでなく、温泉が付いているというのも嬉しいところ。
お湯は掛け流しではありませんが、浴場はかなり広く、露天風呂までありました。
夕食は食堂棟でバーベキューを頂きます。
那須黒毛和牛カルビ・モモ肉、那須三元豚、オリジナルホワイトソーセージと、高そうなお肉が出てきました。
モンゴルと言ったら羊肉のイメージがあったのですが、ジンギスカンじゃないんだw
朝食も洋食のセット&ミニバイキングと、なかなか充実しています。
ゲルに泊まれるという貴重な体験ができ、温泉も付いていて、料理も美味しい。さらには、馬頭琴の演奏を聞いたり、モンゴルの民族衣装を着ることもできます。
これだけ楽しめて、1泊2食8千円台というコストパフォーマンスの良さも魅力ですね。
レ・ボー(大分県/由布院温泉)
「温泉ランキング」には入れなかったのですが、昨年宿泊した宿の中で、印象に残ったという点では一二を争うのが、由布院の「オーベルゼ レ・ボー」です。
一日二組限定というこの宿の最大の魅力は、何と言っても5匹の猫がもてなしてくれるというところ。
猫がいる宿というのは、特に珍しくはないかもしれませんが、この宿が素晴らしいのが、5匹の猫がみんなとっても人懐っこく、しっかりと「接客」してくれること。
部屋の扉を少し開けておくと、代わる代わる猫達が訪れてくれます。
夜はベッドの中にまで入り込んできて、添い寝してくれることも!
5匹いる猫のなかでも、格別の存在感があったのが、体重7kgもあるという巨猫のヨリ男。
部屋に遊びに来て、すっかり寛いでいます。
さらに特筆すべきは、食事も豪華なこと。
緑の野菜の盛り合わせ、手羽先、豆乳鍋、肉じゃが、茄子の味噌田楽と、心尽くしの料理が次から次へと運ばれてきます。
メインの桜豚のしゃぶしゃぶ。
太っ腹なことに「お代わりが欲しかったら言ってくださいね」と言ってくださったけど、さすがにこれ以上食べられない・・・
食事中にも猫が傍らには寄り添ってくれるってのも嬉しいですね。
由布院の宿なので、もちろん温泉もあります。
浴室は一般家庭と同じような感じのバスルームですが、みかんやバラを浮かべてくれたりして、楽しませてくれました。
猫スタッフだけでなく、従業員の方々もとっても感じがよく、とても気持ち良く過ごすことができる宿でした。
私達のように、猫が大好きだけど、諸事情から自宅では飼うことができない、って人には、強くお勧めしたいですね。
福元屋(大分県/壁湯温泉)
壁湯温泉の「福元屋」は、大分県九重町にある、全9室の小さな温泉宿です。
建物は古民家を思わせるような趣のある造りで、部屋は狭いもののすこぶる落ち着ける空間になっています。
この宿の一番のセールスポイントがこの川沿いの洞窟風呂。
混浴ですが、女性用に湯浴み着も用意されています(宿泊者のみ)。
泉質は肌に優しいアルカリ性の単純泉。湯温もぬる目なので、ゆったりと長湯を楽しむことができます。
さらには、石造りで趣のある雰囲気の貸切の内湯も2ヶ所あり、無料で自由に利用することができます。
雰囲気や温泉がいいだけでなく、食事の美味しさも光ります。
刺身こんにゃく、山菜の天ぷら、馬刺し、鮎の塩焼きなど、山の宿らしい趣向を凝らした品々が出てきました。
これが田舎料理のひとつの完成形なのではと思うほど。
そして、何と言っても一番衝撃を受けたのがこのお米。
香り米と呼ばれるお米を混ぜてあるそうなのですが、これまでに味わったことのないような、たまらなくいい香りがします。
あまりの美味しさに、おかずなしにこの米だけを食べていたくなるほどで、「これを食べるためだけに、この宿に泊まりに来てもいい!」と思うくらいでした。
宿全体に心安らぐような空気が流れていて、女性でも入りやすい混浴露天風呂や貸切風呂があるので、カップルや夫婦でゆっくり過ごすのには格好の宿ですね。
旅行人山荘(鹿児島県/霧島温泉)
約5万坪という広大な敷地に建つ霧島温泉(丸尾温泉)の「旅行人山荘」。
宿名からピンと来た人もいるかもしれませんが、「バックパッカーの教祖」と呼ばれた蔵前仁一氏の実家でもあります。
建物は近代的な鉄筋の建築で、部屋も平凡なのですが、窓からの眺めは見事で、霧島高原から錦江湾までを一望することができます。
この宿の魅力は、極上のお湯と素晴らしい眺望を楽しむことができる温泉にあります。
「錦江の湯」「大隅の湯」と名付けられた男女入替え制の大浴場には露天風呂があり、ゆったりとお湯に浸かりながら絶景を楽しむことができます。
お湯は単純泉と硫黄泉の二種類があり、特に硫黄泉のほうは、まさに「温泉らしい温泉」と言えるような、硫化水素臭のする乳白色のお湯でした。もちろん源泉掛け流し。
大浴場の他にも、予約制の貸切風呂が4ヶ所あり、宿泊者は1ヶ所無料で入ることができます。
森に囲まれた環境が人気の「赤松の湯」や「もみじの湯」は、すでに予約でいっぱいになっていたので、半露天風呂の「鹿の湯」を選びました。
こちらも霧島の自然を間近に感じられて、充分いい雰囲気。
さらには「龍石の湯」と名付けられた足湯もあります。
これだけ雄大な眺望を楽しめる足湯も珍しいですね。
夕食は温泉宿としてはオーソドックスな旅館料理でしたが、ガネ(さつまいもの天ぷら)、ツグロの刺身、黒豚鍋といった、鹿児島ならではの料理があるのは嬉しいところ。
宿泊料金は、1泊2食で約1万円とコストパフォーマンスもなかなかです。
前記事のランキングに入れた宿や、ここで紹介した他の宿に比べると、建物や食事には特徴的なところがあるわけではないのですが、それでもこの温泉を楽しむために泊まる価値は充分にあると思います。
旅籠 しび荘(鹿児島県/紫尾温泉)
鹿児島県の山間に佇む小さな温泉地、紫尾温泉にある「旅籠 しび荘」は、湯治宿を思わせるような小ぢんまりとした味のある宿です。
この宿の温泉も実に素晴らしい。趣のある楕円形の湯船には、薄く緑がかった単純硫黄泉が注がれています。pH9.4と国内でも有数のアルカリ性泉で、その肌触りは驚くほどつるっつる!
1500年の歴史を持つという紫尾温泉の源泉は、近くの紫尾神社の拝殿の下から湧き出ているため、「神の湯」と呼ばれているのだとか。
もうひとつの長方形の湯船には、やや白濁したお湯が注がれています。2種類の源泉を楽しめるってのはいいですね。
緑に囲まれた露天風呂は、小さなサイズなので貸切で利用可能。
低料金の宿なのですが、食事は品数が多くボリューム満点です。
特にいのしし鍋や鹿肉の刺身といったジビエや、鮎の塩焼き、ヤマモモの実といった野趣溢れる味覚を楽しめるのも魅力です。
デザートには温泉で渋みを抜いたという紫尾温泉名物の「あおし柿」も頂けます。
さらには牛と豚のしゃぶしゃぶまで。これだけいろんな種類の動物のお肉を食べさせてくれる宿はなかなかないですよね。
このときは1泊夕食付きで宿泊しましたが、これだけの料理といいお湯を味わえて、一人8000円というのは、かなりのお得感がありました。
まとめ
以上、ランキングには載せられなかったけど、特に印象に残った宿を紹介していきました。
昨年は2度、九州を温泉メインで周って来たので、ランキングのほうでも九州の宿が多めだったのですが、この記事では5軒中4軒が九州の宿になってしまいました。
「ちょっと偏りすぎたかな?」とも思うのですが、九州に素晴らしい温泉宿が多いというのは自信を持って断言できます。
秘湯的雰囲気を持つ宿の多さでは東北や北関東に軍配が上がるでしょうが、料理や接客サービス、設備面など、宿泊施設としての総合力が高く、しかもリーズナブルな宿が、九州には多いように思います。
今年も九州には行く予定ですが、他の昨年行けなかった地域にも訪れて、魅力的な温泉宿を紹介していければいいなと考えています。
ではでは、またー。