文化財の名建築とつるつるの湯、鳴子温泉の「元祖うなぎ湯の宿 ゆさや」に泊まったよ

2013年 12月 22日
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こんにちは、ロプロス(@ropross)です。

10月に東北を旅行したときに、鳴子温泉の創業380年の歴史を誇る老舗旅館「元祖うなぎ湯の宿 ゆさや」に泊まってきました。

みちのく屈指の温泉地とも謳われる鳴子温泉郷には、数多くの宿がありますが、その中でもこの「ゆさや」を選んだのは、国の登録文化財に指定されているという、歴史深い建物に宿泊してみたかったというのが大きな理由です。

国道47号線から看板にしたがって鳴子温泉の温泉街へと入り、駅の近くから坂を登っていったところに、「ゆさや」は建っています。

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昭和11年に改築されたという、木造ニ階建ての建物。
建築様式や構造は江戸時代から変わっていないそうで、その外観は当時の姿を現在に伝えています。

同じ登録文化財の宿でも、以前泊まった長野県の渋温泉の「金具屋」のように、圧倒されるような重厚さではないものの、静かに時を刻んできた建築物ならではの風格が漂っています。

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和の空気が流れるロビー。

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ラウンジはソファにクッションと、気負わずに寛げるようになっています。

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チェックインの手続きはラウンジで行います。
紅茶と焼き菓子を出してくれました。

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こけしの産地として知られる鳴子の宿だけあって、館内のところどころにこけしが置かれています。

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チェックインの手続きを終えると、部屋に案内してもらえます。
扉を入ったところは、廊下のようになっていて、奥の広縁と繋がっています。

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部屋は8畳の和室で、歴史を感じさせる佇まいです。

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床の間には掛け軸が飾られています。

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広縁は表に面しているので、窓からは通りを眺めることができます。

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広縁の隅に洗面所があります。

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浴衣やタオル類。
足袋と籠が用意されているのは嬉しいですね。

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お茶菓子はわらび餅と定番の種なし梅。

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少し休憩した後に、宿から2,3分歩いた離れにある、貸切の露天風呂「茜の湯」に入りに行きます。

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木立の中にある露天風呂は雰囲気抜群!
大浴場にあってもおかしくないような、この大きさの湯船を貸し切れるのは、なんとも贅沢な気分になれます。

無色透明なお湯は含芒硝-硫黄泉で、もちろん源泉掛け流しです。

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続いて夕食前に、この宿自慢の「うなぎ湯」が愉しめるという内湯に入ります。

湯船は二つあり、ひとつはやや白濁したお湯、もうひとつは日によって色を変えるというお湯で、この日は透き通った薄い緑色をしていました。
こちらの透明な方が「うなぎ湯」のようで、ぬるっとした非常に滑らかな肌触りのお湯です。
泉質は含芒硝食塩-硫黄泉で、pHが8.2のアルカリ性。肌に良い成分のメタ珪酸も豊富に含まれています。

肌触りがつるつるしたお湯にはいくつも入っていますが、これほど体全体が優しく包み込まれるような感覚が味わえるお湯は、なかなかないですね。はー、これはいいお湯だわー。

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階段の踊り場には、古い電話がまるで人形の顔のように置かれていました。

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そして夕食の時間です。
食事は部屋にお膳を持ってきてくれます。

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さすが鳴子の宿、箸置きも可愛いこけしの形。

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岩魚の田楽、 無花果のシロップ煮、サンマや菊の酢の物、お刺身、シイタケやレンコンやミズの腕物などなど、賑やかなお膳。

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お刺身はカンパチ、タイ、エビ。北海道じゃあまり出ないけど、カンパチってのは脂が乗ってて美味しいなぁ。

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手前の皿に乗っているのは、鴨のロースト、鮭と穴子の小寿司、それにいぶりがっこのチーズサンド。
これが旨い!燻製の薫りがチーズに移ってスモークチーズのような風味です。なにこの意外な名コンビ!

奥の皿は、色とりどりの野菜が華やかなバーニャカウダ。歴史ある温泉旅館のイメージを覆す一品ですね。
アンチョビとオリーブオイルのディップソースが、どの野菜にも絶妙に合います。

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メイン料理はすき焼きや牛タン、すっぽん鍋など数種類から選べたのですが、鴨鍋をチョイスしました。

鴨ならではの濃厚な旨味の染みでた味噌が美味いっ!

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土瓶蒸し。一瞬、「お?松茸か?」と思いましたが、入っていたキノコは舞茸でした。
他にはエビや鴨肉や栗が入っています。

さすがに香りは松茸のものにはかなわないけど、いい味してました。

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エビ、オクラ、アスパラ、ゴボウ、ヤングコーンの天ぷら、

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舞茸の炊き込みご飯とキノコのお吸い物。

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デザートはフルーツでした。ごちそうさま!

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食後に休憩を撮った後は、カメラを持って館内をぶらぶら。
廊下にも長い歴史によって醸成された風情が漂っています。

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こけしも夜に見るとなんだか雰囲気違うね。

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暖かな照明が、旅館の雰囲気をより一層味わい深いものにしています。

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外に出てみます。夜になって灯りがともると、ひときわ趣のある佇まいに。

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私達が泊まっている部屋。

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翌朝、起きてすぐにまずは朝風呂を浴びに行きます。これが温泉宿に泊まる醍醐味のひとつだよね。

内風呂は男女入れ替えになっています。こちらの浴室は昨夜入ったものと比べるとかなり狭く、小さめの湯船がひとつだけ。
でも、お湯は同じアルカリ性の含芒硝食塩-硫黄泉で、つるつるの肌触り。


貸切露天風呂とこの内湯の他にも、宿の隣には共同浴場「滝の湯」があり、「ゆさや」の宿泊者は無料で入ることができます。
こちらのお湯は白濁した硫黄泉。宿の優しいアルカリ泉と、共同浴場のパンチの効いた硫黄泉、二つの正反対の泉質を持つお湯を楽しめるのも、この宿の魅力ですね。

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朝食も夕食と同じくお膳で運ばれてきます。
温泉卵、納豆、煮物、おひたし、焼き鮭、筋子、きのこの味噌汁などなど。

やっぱり温泉宿の朝食には温泉卵は欠かせないよね。
これでこの旅行で泊まった宿では、蔵王温泉の「ろばた」肘折温泉の「元河原湯」と、3宿連続で温泉卵が朝食に出てきました。
東北の宿はよくわかってるな!

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湯豆腐には珍しくホタテが入っていました。

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海苔とサラダとフルーツ。

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宮城なので名物の笹かまぼこが出てきたのも嬉しい。
飲み物はりんごジュース。

まとめ

今回、宿泊したプランは1泊2食で16800円でした。
ちょうど紅葉シーズンだったので、オフシーズンより3000円ほど高い料金設定だったようです。

歴史的な建築物に宿泊するというのは、そうそうできる体験ではないですし、ぬるっと優しく肌を包み込んでくれるお湯も、なかなか他では味わえません。
ずっと想い出に残るような、満たされた時間を過ごせる宿でした。

ではでは、またー。

(旅行日:2013年10月25,26日)