日本海を望む観光列車、「リゾートしらかみ」に乗ってきたよ

2013年 7月 23日
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こんにちは、ロプロス(@ropross)です。

寝台急行「はまなす」で青森に入った北東北鉄道旅。次に乗るのは、五能線を走る観光列車、「リゾートしらかみ」です。

この列車は、日本海に沿った五能線を走るのですが、路線が海岸線のすぐ近くを通るところも多く、広がる大海原や岩場、断崖など、風光明媚な沿線風景を楽しめることで人気を集めています。

あ、今回載せている写真はほとんどiPhone5で撮影したものなので、画質がいまいちなのは大目に見てくださいw

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「リゾートしらかみ」の旅のスタート地点、青森駅。
せっかくこれから海沿いの路線を走るというのに、空は全面鉛色に覆われています。

「リゾートしらかみ」は快速列車なので、今回使っている「北東北フリーきっぷ」で乗車することができますが、全席指定ですので指定券(510円)が別途必要となります。

出発の1週間ほど前に指定券を買ったのですが、すでに一番いい海側のA席は満席。山側のC,D席も並んで空いているところもなく、通路を挟んで隣り合ったB,C席をなんとか確保できました。

「大人の休日倶楽部パス」という中高年向けのお得なチケットの利用期間だったこともあるかもしれませんが、夏休みに入る前で、青春18きっぷもまだ使えない時期なのに、これほど埋まるとは人気の程が伺えます。


今回乗るのは青森発8時23分の「リゾートしらかみ2号」です。ホームに来たときには、すでに入線していました。
いかにもリゾート列車らしい外観。


「リゾートしらかみ」には3種類の車両があり、「青池」「橅」「くまげら」と、それぞれ沿線にゆかりのある愛称が付けられています。
今回乗り込むのは青池編成。名所十二湖にある美しい池からその名が付いたようです。
3種類の中で最も新しく、ディーゼルエンジンと電気モーターを組み合わせた最新式のハイブリッドシステムが採用されているそうです。


シートは暖かみのあるデザインで、足元もとても広々としています。
ゆったりリクライニングすることもでき、乗り心地はすこぶる快適です。
窓も大きく展望も良さそう。


車両の上部にはモニターが設置されていて、前方の風景を見ることができます。


先頭と最後尾の車両には展望室があります。


展望室には窓側を向いたシートも。より広い窓からの眺望を思い切り楽しむことができそうです。


展望室の最前列の座席では、運転席のすぐ後ろから、前方(進行方向によっては後方)の風景を見ることができ、憧れの運転士気分を味わえます。

ただ、展望室は誰でも利用できるフリースペースなので、席を長時間独占するのは遠慮したほうが良さそうです。


4車両編成のうち、一両は居心地の良さそうな4人掛けのボックス席になっています。
このシートは変形させてフラットにすることもできるようです。グループ旅行だと楽しそう。


中間の車両には展望室がないかわりにイベントスペースが設置されています。
ここで津軽三味線の生演奏や、語り部による津軽弁の昔語りが実演されます。


青森を出発して40分ほど、弘前が近づいてくると、右手の車窓に津軽の名峰、岩木山が見えて来ました。
特徴的な裾長の稜線ですが、残念ながら上のほうは雲に隠れていて見えませんでした。

弘前で列車は一度進行方向を変え、逆に進みますが、川辺で再び逆向きになり、青森を出発したときと同じ向きで、五能線に入ります。


朝食を食べていなかったので、このあたりで昼食も兼ねて駅弁を頂くことにします。

青森駅で買っておいた「帆立釜めし」。
小さめのホタテがたっぷり乗っています。ご飯にもホタテの旨味が染み込んでいて美味しい!


こちらは「八戸小唄寿司」。八戸駅の名物駅弁で、食べたいと思っていたのですが、ラッキーなことに青森駅でも買うことができました。
鯖とサーモンの押し寿司で、三味線のバチをイメージしたヘラで、好みの大きさに切って食べていきます。
うむうむ、こちらもいける!


五所川原から鰺ヶ沢の間で、イベントスペースで津軽三味線の生演奏がありました。

狭いイベントスペースは人でいっぱいになるので、直接見るのは難しいのですが、全車内のスピーカーから音が流れ、演奏の様子もモニターに映し出されるので、座席に座ったままでも演奏を楽しむことができます。


鰺ヶ沢を過ぎた辺りで海が見えてきました。
うーん、やっぱり天気が良くないと海の景色もイマイチだなぁ・・・


世界遺産、白神山地の裾野を走るとあって、沿線は海だけでなく緑も豊か。


沿線屈指の展望スポット、千畳敷。
津軽の殿様が千枚の畳を敷いて宴会を開いたところから、そう呼ばれるようになったのだとか。
列車からだと写真撮るのも一苦労。

今回乗った「リゾートしらかみ2号」は通過したのですが、列車によっては千畳敷駅に15分ほど停車するので、歩いてこの奇景を観に行くことができるようです。


奇岩の並ぶ行合崎海岸。


岩場の間をすり抜けるように列車は走っていきます。


深浦駅に停車しました。列車待ち合わせのため停車時間が6分ほどあるので、ホームに降りてみます。


ここで下りの「リゾートしらかみ1号」とすれ違います。
こちらの緑の車両は「橅(ぶな)編成」。もちろん、世界遺産に認定された、白神山地のブナ林から名付けられたものです。


比べてみると、私達の乗ってきた「青池」のほうが、窓は小さいようですね。


青森を出発してから約3時間。十二湖駅に到着です。
ここで列車を降りて、十二湖の散策に向かいましたが、その時の様子は次のエントリーで書こうと思います。

十二湖を散策して青池の美しさに感動し、ウェスパ椿山の展望風呂で汗を流してから、再び列車の旅に戻ります。


施設の名前がそのまま駅名になった、ウェスパ椿山駅で列車を待ちます。


今度は先ほどすれ違った緑色の橅編成、「リゾートしらかみ4号」に乗り込みます。


外観だけでなく内装も先ほどの青池編成とは違い、緑を基調としたものとなっています。
展望スペースの椅子の形も少し違いますね。


こちらにはミニチュアのねぷたも飾られていました。スイッチを入れるとちゃんと灯りも点灯しますw


岩館海岸もゴツゴツとした岩場が続く好景スポット。
眺めのいいポイントでは、減速してくれるので、じっくりと風景を眺めることができます。

 
八森のあたりから路線は海とお別れして、内陸の方へ進みます。


能代駅に停車。
バスケットボールの強豪、能代工業があることで有名で、ホームにはバスケットのゴールが設置されています。
列車によってはこの駅でしばらく停車している間に、フリースローに挑戦することができるそうです。


奥羽本線と合流する東能代駅。ここでも列車待ち合わせのため6分ほど停車するので、ホームに降りて休憩します。
ちょっと小雨が降って来ました。


能代を過ぎて秋田平野に入ると、これまで見てきた山と海の風景とは対照的な、左右に田んぼがひたすら広がる風景に様変わりします。


18時52分、終点秋田駅に到着。
途中、十二湖駅で降りましたが、青森-秋田間の乗車時間は合計で約5時間でした。


秋田駅にあった「しらかみ3兄弟」の顔ハメ看板。
今回は乗れませんでしたが、次回はもう一つの「くまげら」にも乗ってみたいところ。


今回は天候に恵まれず、車窓からの風景を存分に楽しめたとは言い難いのですが、広い窓や快適なシート、展望室など、リゾート感満載の列車は乗っていてワクワクするような感覚があり、楽しかったですね。

次回はぜひとも晴れているときに乗って、抜けるような青空と眩しい大海原を満喫したいものです。

それでは、またー。

(旅行日:2013年7月9日)