下北半島を行く観光列車、「リゾートあすなろ下北」に乗ってきたよ

2014年 9月 4日
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こんにちは、ロプロス(@ropross)です。

先月、「北東北フリーきっぷ」を利用して青森を旅したときに、観光列車、「リゾートあすなろ」に乗ってきました。

この「リゾートあすなろ」には、青森県の東西の半島をそれぞれ走る「下北」と「竜飛」の2系統があるのですが、今回は下北半島の大湊まで行く「下北」のほうを選びました。土日祝を中心に新青森-大湊間を1日1往復しています。

快速列車なので「北東北フリーきっぷ」だけでなく、「青春18きっぷ」や「北海道&東日本パス」でも乗車することができます(青春18きっぷの場合、浅虫温泉駅で下車するときは青い森鉄道の運賃が必要)。
全席指定のため520円の指定券が必要です。

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「リゾートあすなろ下北」の始発駅は新青森駅なのですが、今回は青森駅から乗り込みます。
青森から野辺地までは第三セクターの「青い森鉄道」の路線を走るのですが、盛岡駅とは違って改札はJRと同じところでした。

列車は昨年乗った「リゾートしらかみ」の青池編成と同じく、ディーゼルエンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッド車両、HB-E300系気動車。
2両編成となっていて、「リゾートしらかみ」のようなボックス席はないようです。

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車体側面にデザインされた「リゾートあすなろ」の文字。

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写真の時系列はバラバラになっちゃうんだけど、まずは車内の様子を紹介したいと思います。

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座席は非常にゆったりとしていて足元も驚くほどに広々としています。リクライニングの角度も深く、座り心地はすこぶる快適です。
箱根に行くときに乗ったロマンスカーの展望席も、かなり広かったのですが、この「リゾートあすなろ」の座席はそれ以上ですね。

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上部にはスクリーンがあり、車両前方の展望が映し出されています。

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列車の最前部と最後部は展望室となっていて、広い窓から流れ行く風景を眺めることができます。

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青森から野辺地の区間は1号車が先頭になります。
運転席のすぐ後ろの特等席からは、前方展望が開け、運転士気分を味わうことができます。

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おー、これは楽しい!

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西平内駅を通過。青い森鉄道カラーの普通列車が停車しています。

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貨物列車とのすれ違い。

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線路脇を彩るオオハンゴウソウ。

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狩場沢駅を通過します。

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左手には海がちらほらと見えてきたので、写真を撮ろうかと思ったけど、やっぱ難しいな・・・

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大湊線への分岐点、野辺地駅が近づいてきました。

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おや?ホームで手を振ってるおっちゃんと子供がいる。

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野辺地駅に停車しました。
青い森鉄道の路線を走るのはここまでで、ここから先はJRの大湊線に入ります。

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野辺地駅では停車時間が長いので、車両を降りて撮り鉄タイム。

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大きな窓の下には「RESORT HYBRID TRAIN」の文字。
この派手なデザインは、夏祭りの熱気を表しているのだとか。

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自動販売機には青い森鉄道のマスコットキャラクター、モーリーくんの姿が。可愛いよね。

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野辺地駅を出発してしばらく進むと、車窓左手には陸奥湾が広がります。
せっかく海が見えてるのに、残念ながら天気が悪くて風景はいまひとつ。

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向こうに見えてるのは夏泊半島かな?

この野辺地から大湊の区間は、2号車が先頭となり、A席が海側となります。
青森から野辺地よりもこの区間のほうが眺めがいいので、指定券を買うときには2号車のA席側を取るのがベストかな。

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私達が乗ったのは1号車で、進行方向後ろ側になってしまったため、展望席からは過ぎ去っていく風景を見ることに。

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有戸駅と吹越駅の間では、線路が最も海に近付きます。下北半島の斧の部分も見えてきた。

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お、さっき手を降っていたおっちゃんが来た。

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「下北ほっかむり行商隊」と言うそうで、車両内を周りながら、海苔や帆立の貝柱など、下北の特産品を販売しています。

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菜の花で有名な横浜町の、陸奥横浜駅に停車。
いつか菜の花の咲くシーズンに来てみたい。

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広がる水田と海の向こうに、釜臥山の姿が見えてきました。

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本州最北端の駅、下北駅に到着です。
日本最東端の東根室駅や最南端の西大山駅もそうだけど、最○端でも路線の終着駅じゃないのね。

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列車最後尾となった運転席。

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青森を出発してから1時間37分で、終点の大湊駅に到着しました。

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この先にレールはありません。終着駅ならではの風景。

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下北地方の方言で歓迎。

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大湊駅の時刻表。この「リゾートあすなろ」を除くと、一日に来る列車は9本だけみたい。

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大湊駅の外観。
壁には「アゲハチョウは羽を広げたよう」と喩えられる、釜臥山からの夜景が描かれています。今度クルマで来た時には見てみたいなー。

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駅前のロータリー。
さっき停車した下北駅のほうが、街の中心なのか賑やかだったな。

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列車に乗る前に青森市でも食べたんだけど、この下北でもみそ貝焼きが名物らしい。

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折り返しの列車は54分後の出発。時間があるので近くに見どころはないかと探したところ、「斗南藩士上陸の地」があるとのことなので、歩いて行ってみることに。

直線距離だとすぐなんだけど、線路に隔てられているのでぐるっと回り道をして、15分ほどで到着。
戊辰戦争に敗れ、下北半島に移封となった会津藩士が上陸したのが、この場所だそうです。

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この石碑には鶴ヶ城の石垣と同じ石材が使われていて、会津若松の方を向いているのだとか。

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石碑のあたりから望む海。

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右手を仰ぐと釜臥山が。故郷の磐梯山の姿を重ねあわせたのだろうか。
と、思って調べてみたら、会津藩士達はこの山を「斗南磐梯山」と呼んで心を慰めたそうです。ううっ、泣ける・・・

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大湊駅に戻ってきました。出発の時間が近づいていたので、すぐに改札を通ってホームへ。

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出発を待つ「リゾートあすなろ」。

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重い曇り空の下だと、なんだか最果て感も増すなぁ。

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列車は時間通りに出発。青森へと向かいます。

行きも帰りもリゾート気分のウキウキした客はあまりいないようで、展望室はほとんど貸切状態でした。

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陸奥横浜駅まで戻ってきました。
ここで降りる人もちらほら。運賃の他に指定席料金の520円を支払うだけで乗れるので、地元の足として使う人もいるみたいですね。

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木々の間をまっすぐ延びる線路。

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海に一番近づくポイント。

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風力発電の風車が間近に迫ります。

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列車は野辺地で進行方向を変え、青い森鉄道の路線に入り、青森方面へと走り続けます。
浅虫温泉の手前あたりまで来ました。

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浅虫温泉駅に到着。
列車は新青森まで行きますが、今夜は浅虫温泉に宿泊するので、ここで下車します。とても乗り心地のいい車両だったので、降りちゃうのはもったいない気分。

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「リゾートあすなろ」は青森方面に向かって走り去っていきました。

まとめ

五能線の「リゾートしらかみ」と比べちゃうと、海が見える場所も少ないし、ただ往復するだけだと沿線で観光するのも難しいのですが、快適なリゾート列車に乗って車窓を眺めるだけでも、充分に楽しむことができました。

また、今回は時間がなくてただ往復しただけでしたが、下北半島には恐山や大間崎、尻屋崎、仏ヶ浦など、この先に見どころが多く、薬研温泉や下風呂温泉といった魅力的な温泉地もあるので、またゆっくりと訪れたいですね。

ではでは、またー。

▼リゾートあすなろ:王国を走る列車たち:乗っちゃ王国 北東北|JR東日本

(旅行日:2014年8月9日)