こんにちは、ロプロス(@ropross)です。
先日、今年最後の旅行として3泊4日で道東方面を周ってきました。
1泊目は川湯温泉の「きたふくろう」、2泊目は養老牛温泉の「ホテル養老牛」、そして3泊目、2013年最後の宿は、清里町にある温泉オーベルジュ「ホテル清さと」に宿泊してきました。
「清里」というと、八ヶ岳南麓の高原リゾートを思い浮かべる方が多いと思いますが、北海道の東部、知床半島の付け根辺りにも、清里町という町があります。
「ホテル清さと」は全13室の小さな宿ですが、「北海道じゃらん」の宿泊満足度・ホテル部門で2年連続で1位に輝き、クチコミ総合でも4.8(2013年12月現在)という極めて高い評価を得ていることから、ずっと気になっていました。
今回、宿泊満足度1位となった謝恩プランとして、通常料金よりも約7000円も安いプランがあったので、これを機会に宿泊することにしました。
この日は標津から根北峠を越えて斜里に入ったのですが、斜里の街中から清里方面へと10分ほど走ったあたりに、「ホテル清さと」はあります。
広い道道沿いに位置しているのですが、大きな看板等は出ていないので、一度は気づかずに通り過ぎてしまいましたw
宿の外観は、小規模ながらも上質なホテルといった感じ。
駐車場に車を停めると、従業員の方が迎えに来てくれます。
チェックインの手続きは明るく開放的なラウンジで。
高級そうなソファが置かれています。
ウェルカムドリンクの紅茶と、ドライフルーツの入ったパウンドケーキ。
ラウンジとレストランを結ぶ通路。壁はすべてガラス張りになっています。
洗練された雰囲気のフロント。
客室の廊下もお洒落モダンなデザイン。
「ホテル清さと」はオープンしてすでに6年ほど経っているそうですが、館内はまるで先日建てられたばかりのような新しさと清潔感を保っています。
廊下の壁には、知床をはじめとした道東の自然写真が飾られていました。
今回宿泊したのは40平米の広々としたツインルーム。通常のビジネスホテルの3倍くらいの広さはありそうです。
華美な装飾はなく、シンプルでスタイリッシュでありながらもどこか温もりを感じる空間です。
このツインルームの他には、同じ料金の和洋室や、3~4000円程高い露天風呂付きの客室もあるそうです。
TVや電話、電気ポットなどが置かれたデスク。
下の扉には金庫と冷蔵庫が入っています。
コンセントの隣には有線LANのコネクタがあり、インターネットにも接続可能。
DVDプレイヤーも置かれていて、ラウンジの棚に用意されているDVDを自由に見ることができます。
電気ポットの横のバスケットにはティーセットが。
夜食用にと、バターやジャムを塗ったパンでスポンジケーキを挟んだものを用意してくれています。
夕食の量が充分だったので、夜食に食べることはなかったのですが、持ち帰って翌日のおやつに頂きました。パンとスポンジってのは変わった組み合わせだけど、これがなかなか美味しい。
部屋の隅にはクローゼット。引き出しには上下セパレートになった部屋着が入っています。
浴衣の風情もいいけど、こういう部屋着だとリラックスできて楽だよね。
ベッドはふたつ。木製のヘッドボードもお洒落です。
清潔で使いやすい洗面所。アメニティも充実していました。
温泉大浴場があるので使いませんでしたが、部屋にもバスルームがあります。
部屋の窓からは、雪原と斜里川沿いの林を眺めることができます。
林の上空には、オオワシが舞う姿を見ることもできました。
ソファに挟まれたテーブルの上には、お茶菓子として小さなアップルパイが置かれています。お洒落な宿はお菓子まで小洒落てるなぁ。
人心地ついたところで、いつものようにお風呂に入りに行きます。
木の温もりを感じる脱衣所は、もちろん清潔で、気持よく利用することができます。
ロッカーには鍵がかかるようになっているので、部屋の鍵や貴重品などを持ってきても安心です。
ステンレスのポットには、冷たいお茶が用意されていて、風呂あがりに乾いた喉を潤すことができます。
脱衣所にタオル・バスタオルは用意されているので、部屋から持っていく必要はありません。
いい宿は、こういう細かいところにも気が利いてるよね。
大浴場の内湯には、広めの湯船が一つ。あとサウナや水風呂もありました。
オーベルジュなんで温泉はオマケ程度かと思いきや、泉温72度、湧出量480ℓ/分、成分総計16.5g/kgの強食塩泉という、素晴らしいお湯が掛け流しになっています。
薄茶色の透明なお湯は、モール泉に似た土のような匂いがしました。
湯量が非常に豊富なので、湯口からどばどばとお湯が注がれているのが嬉しいですね。
はふー、これはええわー。
ちなみに、恵まれた湯量を活かして、館内の暖房や駐車場の融雪にも、温泉が使われているそうです。
内湯で温まったところで露天風呂へ。
全13室という宿の規模を考えると、充分すぎるくらいの広さです。
柵に囲まれているので、風景を一望!というわけにはいかないのですが、木や岩が配された落ち着ける空間が造られていて、柵の向こうには林を眺めることもできます。
さて、オーベルジュに泊まる楽しみと言ったら夕食です。
場所はレストランですが、部屋着のままリラックスした格好で食事を楽しむことができます。
メニューは地元の素材をふんだんに使った地産地消のコース料理です。
一品目のアミューズは、牡蠣のオリーブオイル漬け。下にはソーメンカボチャと夕顔の酢漬けが敷かれています。
牡蠣の濃厚な旨味がオイルによって増幅されていて絶品!
これから続くコースへの期待が一気に高まります。
オードブルは、清里産白花豆のムース 生ウニ添え、道産かすべほほ肉のアーモンドフライ、道産平目の昆布〆と茸のマリネ しじ美醤油スープの三品。
それぞれに工夫をこらし手のかけられた品々は、さらに食欲を加速させます。
清里産聖護院大根のクリームスープ。
へー、聖護院大根って清里でも作ってるんだ。
口に含んだ瞬間は普通のクリームスープのような感じなんだけど、後味が大根で面白い。
パンはフランスパンとテーブルロール。
バターはホイップが入っているそうで、ふんわり柔らかな口当たり。
フランスパンも、皮の部分が薄いのにパリっとした食感が小気味良く、かなりのレベルの高さです。
魚料理の一品目。オホーツク産帆立貝柱の清里焼酎ポッシェ 道産雑穀リゾット添え 海老・蟹ソース 三つ葉の香り。
帆立、海老、蟹と魚介の旨味が複雑に交錯し、極上の味わいを生み出しています。これもまた美味しい!
魚料理のニ品目。道産真鱈と白子、ヤーコンのそば粉フリッター 生鱈子ソース。
この白子がとんでもなく旨いっ!!そば粉の衣のサクッとした食感と、白子のとろけるような濃厚な味わいのコンビネーションが絶妙です。
この日のコースでこれが一番印象に残った料理でした。
肉料理は知床産鹿肉ロースのグリル 清里焼葱ソース。
色とりどりの野菜のグリルが添えられています。ジャガイモだけでも、シャドークイーン、レッドムーン、インカのめざめ、ノーザンルビーと4種類も。
黄色のソースはバターナッツという甘い種類のカボチャを使ったものだそうです。
ジビエならではの野性味溢れる鹿肉に、和風の焼葱ソースがすごく合いますね。
野菜のジュリエンヌサラダ 清里トマトソース。
上にのってる薄く伸ばした小麦粉(?)を細く切って揚げたものがパリパリしていて、野菜のシャキシャキした食感といい対比をなしています。
デザートはイチゴのソルベ、カボチャのプリン、ブルーベリーのタルトの三品。
ごちそうさまでしたっ!
翌日の朝、広い窓からは明るい光が差し・・・のはずが天気が悪く、窓の外は沈んだ灰色の世界。
晴れていれば、青空の下、白銀に輝く風景が広がっていたはずなのに、ちょっと残念。
朝風呂ですっきりしたあとは、朝食をいただきます。場所は夕食と同じレストランです。
ジュースはオレンジジュースと地元清里産のトマトジュースを選びました。
サラダ、フルーツ、ヨーグルト。
ヨーグルトの上に乗っているベリー類も、地元で採れたものだそうです。
生ハムとモッツアレラチーズの入ったポテト麺、ミネストローネ風スープ豆乳仕立て、スクランブルエッグ、ベーコンとソーセージ。
ポテト麺ってのは珍しいなぁ。小麦粉の麺とは違った面白い食感。
たくさんの野菜が入ったスープも美味しい。
昨夜と同じバターと、酸味と甘味のバランスが良いルバーブのジャム。
パンは小さな食パンとバターロールとデニッシュの三種類。
どれも専門のベーカリーに劣らない美味しさです。
レストランの窓からはテラスが見え、餌台を訪れるアカゲラ、ヒヨドリ、コガラ、シジュウカラ、ゴジュウカラといった鳥達の姿を観察することができます。
食事中には従業員の方が、料理に使われている素材や、テラスを訪れる鳥達について詳しく説明してくれました。
肩肘張らない親しみを感じる接客にも好感が持てましたね。
まとめ
今回は「宿泊満足度2年連続第1位謝恩プラン」でツインルームに泊まり、1泊2食15,000円でした。普段は同等のプランが21,900円のようです。
このプランで泊まれるのは2014年1月31日までのようなので、宿泊を検討している人はお早めにどうぞ。
お洒落でスタイリッシュな雰囲気の館内、広く快適な客室、細やかなサービス、豊富な湯量を誇る強食塩泉、それに何と言っても道東の豊かさを実感させてくれる素晴らしい料理の数々。どこをとっても、一年の最後を締めくくるのに相応しい宿でした。
来年もこのような素晴らしい宿に出会えるといいなぁ。
ではでは、またー。
(旅行日:2013年12月26,27日)