芭蕉も訪れた山形の名刹、山寺(立石寺)に行ってきたよ

2013年 12月 19日
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こんにちは、ロプロス(@ropross)です。

10月に東北を旅行したときに、山形県の山寺を訪れました。何度も旅行番組などで見て、一度行ってみたかった場所だったんですよね。

山寺は正式には宝珠山立石寺(りっしゃくじ)といい、860年に清和天皇の勅命により、慈覚大師・円仁が開山した天台宗の名刹です。

この地を訪れた松尾芭蕉が、「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」という句を詠んだことでも有名ですね。

▼宝珠山 立石寺 ▼山寺観光協会

山寺までは、山形市内から車で25分ほど走ると到着します。

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有料の駐車場に車を停め、立谷川にかかる宝珠橋を渡ります。

真正面に見えるかなり切り立った山に、これから登る山寺があります。
上の方にはいくつかの建物が見えますね。

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左の建物が絶景が望めることで有名な五大堂。ずいぶん高いところにあるなあ・・・

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観光地らしい賑わいのある通りを抜け、山寺の登山口へ。

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ここから登り始めます。

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最初の階段を登り切ったところにまず現れるのは、国の重要文化財に指定されている根本中堂。
1356年に再建されたもので、ブナ材の建築物としては日本最古のものだそうです。

お堂内には、ご本尊の薬師如来が安置されています。

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松尾芭蕉が詠んだ「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」の句碑。

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慈覚大師に立石寺の開山を命じた清和天皇の御宝塔。

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根本中堂から左手に歩いて行くと、日枝神社があります。神仏習合ってやつですね。

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日枝神社の境内にある、イチョウの巨木。

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山寺と言ったら、まず名物の力こんにゃくを食べないとね。

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1本100円。辛子をつけていただきます。
ぶりんとした弾力のこんにゃくは、醤油味でなかなか美味しい。
ほとんどカロリーのないこんにゃくで力が出るのかは疑問なところですがw

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編笠や杖のレンタル(販売だったかも)もありました。

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神社の境内にあった亀の甲石。
小銭に名前を書いて石の上に置くと、願いが叶うと言われています。

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宝物殿。

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松尾芭蕉の像。一体、日本全国に芭蕉の像って何体あるんだろ?
隣には弟子の曽良の像もありました。

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念仏堂と鐘楼。

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山門にまでたどり着きました。ここで入山料300円を支払います。

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根本中堂からここまでは平坦だったのですが、山門からは石段の続く本格的な登りが始まります。

この石段を一段一段登るごとに、煩悩が消滅していくと言われているそうです。

最も奥にある奥之院までは1015段もあるそうなので、煩悩多めな私にはちょうどいいかもしれません。

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慈覚大師が雨宿りしたと伝えられる笠岩。

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姥堂。
これより上は極楽なので、ここで新しい着物に着替えて、古い着物は堂内の本尊、奪衣婆に奉納したそうです。

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天をつくような杉の木が並ぶ、聖域らしいい雰囲気の中を、どんどん登っていきます。

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百丈岩と呼ばれる岩壁。

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石段の脇には、何体もの小さな仏像が安置されています。

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四寸道と呼ばれる箇所。片足分の幅しかないくらい狭い。

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せみ塚に到着しました。座る場所があるので、ここで少し休憩。

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芭蕉の詠んだ「蝉の声」の句をしたためた短冊を、弟子達がここに埋め、石の塚を建てたと言われています。

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さて、一休みしたところで、再び石段を登り始めます。

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弥陀堂。
長年の風雨により岩壁が削られ、阿弥陀如来の姿を作り出したと言われています。
おおー、阿弥陀様の姿はよくわからなかったけど、これは凄いな。

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杉林を抜けると、仁王門が見えてきました。こちらは江戸末期に再建されたもの。

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格子の間から仁王様のお顔を拝見。

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ストレートな登りはキツい。

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性相院。
慈覚大師の作と伝えられる、本尊の阿弥陀如来が安置されています。

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金乗院。
本尊は延命地蔵菩薩です。

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延命地蔵菩薩の持ち物、宝珠と錫杖を表すという、「ぴんころ車」。
数珠玉を回すことにより、真言を唱えるのと同じ功徳が得られるのだとか。

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細くなった石段をさらに登っていきます。

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中性院。こちらの本尊も阿弥陀如来です。

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おびんずるさまがいました。なでなで。

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あともう一息!

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山門をくぐってから約40分。山寺の最も奥にある、大仏殿と奥之院の前まで到着しました。

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左手にあるのが大仏殿。
内部には高さ5mの金色の阿弥陀如来像が安置されています。

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右手には奥の院。
正式には「如法堂」といい、慈覚大師が中国での修行中に持ち歩いたと言われる、釈迦如来と多宝如来の両尊がご本尊です。

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奥之院の手前から横道に入って少し進んだところにある華厳院。
慈覚大師が開山の際に住んだ所と言われ、大師作の観世音菩薩が本尊として祀られています。

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華厳院の手間にある、重要文化財の三重小塔。
大岩をくり抜いた穴の中に、小さな三重塔が佇んでいます。

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華厳院の前からは、これまで通ってきた伽藍から遥か向こうの盆地や山々まで、見事な風景を望むことができます。

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階段に戻ってから少し降りたあたりで、また横道に入り石畳の道を進みます。

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山寺は紅葉の名所としても知られていますが、10月下旬のこの時期にはまだまだ早かったようですね。

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この立石寺を開いた慈覚大師のお堂、開山堂。
江戸後期に再建されたもので、大師の木造が安置されています。

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開山堂の隣にある、写経を納める納経堂。
これが山内で最も古い建物だそうです。

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開山堂からさらに奥に進み、狭い階段を登ります。

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ようやく最後の目的地、五大堂にたどり着きました。

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舞台造りのお堂は展望台のようになっていて、山寺随一と言われる眺望を楽しむことができます。

しかし、壁や柱が落書きだらけなのはがっくり・・・

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眼下の街から奥へと連なる山々までを一望する素晴らしい絶景!

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晴れてたらもっといい眺めだったんだろうなー。

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JR仙山線の山寺駅の様子も見えます。ちょうど列車が交換するところのようです。
ローカル線かと思いきや、意外と車両が長いですね。仙台と山形を結ぶ路線だから利用者は結構いるのかな。

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相方のミラーレス機のジオラマモードで撮ったもの。本当にミニチュアみたいw


さて、絶景もじっくりと堪能したので、下山することにします。

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下りは山門ではなく、抜苦門のほうへ降りていきます。
五大堂からここまでは25分ほど。登りと比べるとあっという間でした。

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抜苦門を出たところにある羅漢像。
手に持った器から流れる法水を手にかけると、知恵を授かり長生きできると伝えられています。

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立石寺本坊。
全山の管理や宗教行事が行われる、立石寺の中枢です。

本坊の横に下山口があるので、ここから車道に降り、宝珠橋のほうへ戻って行きました。

まとめ

参考までに、コースのスタート地点となる、宝珠橋を渡ってから戻ってくるまでの時刻を記載しておきますね。

11:05 宝珠橋
11:11 登山口
11:48 山門
12:30 奥之院
12:52 五大堂
13:07 五大堂から下山開始
13:32 抜苦門
13:39 宝珠橋

全行程で約2時間30分ほどかかりました。

私達は、写真撮ったり休憩したり御朱印もらったりと、かなりゆっくりのペースだったので、これくらいの時間がかかってしまいましたが、速い人なら1時間半ほどで行って戻ってくるそうです。

実は運動不足な私達にはもっと登るのキツいだろうな、と想像していたのですが、意外と楽に登ることができました。写真撮りながらゆっくりと登ったからかな?

観光客が多くて閑かではないし、秋だから蝉の声も聞こえないので、芭蕉が感じた空気とはだいぶ違うのでしょうが、古刹ならではの神聖な雰囲気を味わい、見事な眺望も楽しむことができました。

また、何年か経ったら再訪したいですね。

ではでは、またー。

(旅行日:2013年10月24日)