大雪山の懐で名湯と美食を満喫!旭岳温泉の「湯元 湧駒荘」に泊まったよ

2013年 12月 11日
このエントリーをはてなブックマークに追加   

こんにちは、ロプロス(@ropross)です。

10月上旬に、旭岳温泉の「湯元 湧駒荘」に泊まってきました。

「湧駒荘」は、道北エリアでは数少ない秘湯感のある宿で、ずっと前から気になっていたのですが、今回、期間限定の1泊2食10000円で泊まれるプランを見つけたので、これを機会に泊まりに行くことにしました。

私の住む旭川から旭岳温泉までは約45kmほどの距離。
広々した忠別ダム沿いの道や曲がりくねった山道を通り、1時間弱ほどで到着します。

スポンサードリンク

yukomansou-042
「湧駒荘」の外観。意外と近代的ですが、山荘風の造りも取り入れた建物です。

yukomansou-002
玄関横には「日本秘湯を守る会」の提灯がかかっています。

yukomansou-003
ロビーには、大雪山の美味しい湧水を飲めるコーナーがありました。

yukomansou-014
その裏側にはじゃがバターのサービスが。
こういった、ちょっとした心遣いは嬉しいですね。

yukomansou-007
石造りの立派な暖炉があるラウンジ。
ヒグマやエゾシカの剥製が置かれています。

yukomansou-030
くべられた薪が赤々と燃えています。
暖炉の炎を見ていると不思議と落ち着くよね。

yukomansou-004
案内された部屋は8畳の和室。
広縁もなく、狭さは否めませんが、安いプランなので仕方ないですね。
ですが、かなり新しく非常に清潔感があります。

部屋タイプはこの他にも10畳や12畳の広い和室や洋室もあり、予算や好みによって選ぶことができるようです。

yukomansou-005
タオル類や浴衣や半纏。基本的なものは揃っています。

yukomansou-006
テーブルに用意されていたおやつはふきのとう饅頭。
先ほど飲んだ美味しい湧水も、綺麗なボトルに入っています。

yukomansou-013
少し休憩してから、さっそくお風呂に入りに行きます。
この「湧駒荘」には、5つの源泉と17ヶ所の浴槽があり、滞在中はたっぷりと温泉を満喫できるのが大きな魅力。

浴場は、本館の「シコロの湯」「ユコマンの湯」と、別館の「神々の湯」の2ヶ所にあります。

こちらが「シコロの湯」「ユコマンの湯」の入り口。男女入れ替え制になっています。

yukomansou-008
まずは「ユコマンの湯」へ。
浴場に入ってすぐのところに、寝そべりながら入れる内湯があります。

yukomansou-009
そして奥には、4つの浴槽がある年季の入った浴室があります。
おおー、鄙びた湯治場のような風情があって素晴らしい!北海道にはこういった雰囲気を持つ温泉宿は少ないんですよね。

浴槽は全て木造りで、使われているのはトドマツやカラマツ、シコロといった北海道で採れた木材だそうです。

4つの浴槽は、それぞれ泉質や湯温が異なります。
温めのお湯が多いので、ゆっくりと名湯を愉しむことができました。

yukomansou-011
浴室の角には、裏山の岩がそのまま壁に組み込まれているというワイルドな造り。これは珍しい。

yukomansou-010
浴室から外に出て、渡り廊下を進んだところにある露天風呂。
眺望は望めないものの、豊かな自然に抱かれながらの湯浴みを楽しむことができます。

yukomansou-012
お風呂あがりは、丸太を使った椅子やテーブルのある休憩所で休むことができます。
お茶やコーヒーの無料サービスがありました。

yukomansou-016
この宿は温泉だけでなく、食事の評価も高かったので、夕食も楽しみにしていました。

明るい食事処でいただくのは「遊食膳」。
すでに食前酒と三品の料理がテーブルに並べられていました。

yukomansou-017
まず驚かされたのが、このメロンとヴィシソワーズ。
半分にカットされた赤肉メロンの器に、ジャガイモの冷製スープが入っています。
なにこれ!?こんな料理初めて見た!

スプーンでスープと果肉を一緒にすくって口に運びます。
メロンは芳醇な甘さでとっても美味しい!
でも、ヴィシソワーズと合うかと言われるとちょっと微妙かなぁ。別々に食べたほうが美味しいかも。

yukomansou-018
タイとカンパチと甘エビのお刺身。
自家製の泡醤油を付けていただきます。
泡醤油のふんわりとした口当たりが面白いですね。

yukomansou-019
完熟トマトのコンポート。
シロップで煮こまれたトマトはフルーツのような味わいで、これがそのままデザートでも良さそう。

yukomansou-020
枝豆とトウモロコシの磯辺揚げ。
さっくりした食感と甘味がグッド。海苔の香りもいいね。

yukomansou-021
おおお?なにやら塩釜が出てきました。

yukomansou-022
割れ目が入っているので、パカっと開けてみると、中から現れたのは、昆布に包まれたまるごと一枚のアワビ!
塩味と昆布の旨味がアワビを引き立てていて実に美味しい。

yukomansou-023
箸休めの湧水ゼリー。黒蜜をかけていただきます。
ぷるるんとしていてほんのり甘い。

yukomansou-024
野菜の炊合せ、あおさの餡かけ。
あおさの香ばしさがいいなー。生麩も美味しい。

yukomansou-025
豆乳蒸し。エビ、カボチャ、百合の根、枝豆が入っています。
うん、いい出汁が効いてる。

yukomansou-026
そしてメインは黒毛和牛A5サーロインの出汁しゃぶしゃぶ。
おー、すごい霜降りっぷり!見ているだけで涎が溢れそうです。

yukomansou-027
野菜と締めのうどん。

yukomansou-028
しゃぶしゃぶするよー!

肉の脂が口の中でとろけるようで旨いっ!やっぱり高い牛肉は最高だわ。

yukomansou-029
デザートは白い珈琲プリン。
真っ白なのにコーヒーの味がする不思議なプリンです。

旅館の料理というと、どこかで食べたような似通ったような料理が並ぶことも多いのですが、この「湧駒荘」の夕食は、ただ美味しいだけではなく、どの品も趣向が凝らしてあり、新鮮な驚きとともに食事を楽しむことができました。大満足です。

yukomansou-033
この「湧駒荘」は、街の明かりが届かない山の中にあり、他のホテルからも少し離れているので、宿の前は真っ暗闇。
宿から一歩外にでれば、頭上には満点の星空が広がっています。
天ノ川もはっきりと見えました。

yukomansou-032
すばるも撮れたよ。

yukomansou-036
翌朝は別館の「神々の湯」に入りにいきます。
前日入った「ユコマンの湯」と違って、こちらは2007年オープンなので、まだまだ新しいのですが、浴槽は同じく木造りで、雰囲気もなかなか。

こちらの浴場は日帰り客でも600円で利用できるようですが、朝のこの時間には宿泊者しかいないので、ほぼ貸切状態でした。

yukomansou-034
「神々の湯」の露天風呂。薄く濁った芒硝泉が満たされています。

yukomansou-035
こちらの露天風呂からは白樺の黄葉を眺めることもできました。

yukomansou-031
続いては男女入れ替わった「シコロの湯」へ。
脱衣所の床が畳になってるというのはいいですね。

yukomansou-037
内湯に浴槽は3つ。緑褐色のお湯と透明なお湯が湯船からなみなみと溢れています。

yukomansou-038
こちらは寝風呂。頭を置く位置に細い丸太が配してあります。

yukomansou-039
「シコロの湯」の露天風呂は少し狭め。

yukomansou-040
趣向を凝らした品々が並んだ夕食とは違い、それほど特徴のないスタンダードな朝食。
温泉卵があれば嬉しかったんだけどなぁ。

yukomansou-041
トマトジュースやオレンジジュース、生卵などが用意されています。


豊かな自然に抱かれた環境、複数の源泉から流れ出る豊富な湯量の名湯、趣きを感じさせる浴室の雰囲気、それぞれに趣向を凝らした美味しい夕食。
温泉宿に求められる要素を、高いレベルでいくつも持ち合わせている、評判通りの素晴らしい宿でした。
宿泊料金も1泊2食で1万円台前半からと、宿泊満足度を考えるとかなりリーズナブルです。

「源泉掛け流しの名湯を思う存分満喫したい」という人や、「ありきたりな旅館料理じゃないものを食べたい」という人に、ぜひお勧めしたい宿ですね。

ではでは、またー。

▼湯元 湧駒荘 公式ホームページ【北海道 大雪山国立公園 旭岳温泉】

(旅行日:2013年10月6,7日)