「金谷旅館」の千人風呂に入り、修善寺を散策【富士伊豆静岡旅行記#9】

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【富士伊豆静岡旅行記#8】の続きです。

下田で「黒船祭」を見たあとは、伊豆半島の真ん中を南北に貫く国道414号線を、北へと向かいます。

すぐ10分ほど走ったあたりに、以前から入りたいと思っていた河内温泉「金谷旅館」があるので、日帰りで入浴することに。

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金谷旅館は江戸末期創業という140年以上の歴史を誇る、緑に囲まれた一軒宿です。
その建物からは、近寄りがたい風格というよりも、純和風旅館ならではの親しみが伝わってきます。

日帰り入浴料金は1000円です。


入り口。両脇の壁は伊豆でよく見られる格子状のなまこ壁になっています。


廊下や階段も板張りで、どこか懐かしい雰囲気に満ちています。

金谷旅館のウリは何と言っても総檜造りの浴室で、5m×15mという巨大な浴槽は「千人風呂」と呼ばれています。かなり深さもあり、すいすいと泳ぐことができそうなほどです。
広い露天風呂なら全国各地に結構あるのですが、内湯でこれだけ広くしかも総木造りというのは貴重ですね。青森県の酸ヶ湯温泉と双璧なのではないでしょうか。
この素晴らしい浴室は、残念ながら撮影禁止だったので、写真は旅館の公式サイトからどうぞ。

千人風呂は混浴らしいのですが、他に女性専用の浴場もあるので、入っていたのは男性だけでした。
ちなみに女性用浴場も、木造の女湯としては日本最大のものだそうです。

泉質はアルカリ性の単純泉で、源泉掛け流し。サラリとした感触の優しいお湯でした。


休憩室もレトロな雰囲気満点で、ずっとここで休んでいたくなりますね。

 
温泉でさっぱりすっきりしたところで、国道414号線をさらに北へ。
河津七滝も浄蓮の滝もスルーしてどんどん進み、伊豆最古の温泉地、修善寺温泉までやってきました。

有料の駐車場に車を停めて、温泉街を散策することにします。

まず訪れたのは、「修善寺」の地名の由来となった寺院、修禅寺です。ちょっと、ややこしい。


修禅寺の山門。

この修禅寺は、弘法大師によって創設され、もともとは真言宗の寺院だったのですが、その後鎌倉時代には臨済宗、室町時代には曹洞宗に改宗されたという、複雑な歴史を持つお寺です。


本堂。さすがに歴史ある古刹だけあって、落ち着いていながらも威厳のあるたたずまい。


境内にはカエデの木が多く、鮮やかな新緑を見せてくれました。
秋になるとさぞ見事な紅葉が見れるんだろうなあ。

修禅寺の敷地内には宝物館があり、貴重な仏像や史料が展示されているそうなのですが、残念ながら時間がなくて見ることはできませんでした。


桂川にかかる桂橋。緑の中に赤い欄干が鮮やかに映えます。


「竹林の小径」という短い散策路があるので、お散歩することに。


石畳の両側に孟宗竹が立ち並ぶ小径は、なかなかの情緒。浴衣姿で歩いてみたいものですねー。


私の住んでいる北海道には竹林がほとんどないので、こういう道を歩いているだけで嬉しくなってきます。


こちらも赤い欄干の楓橋。その名の通り、周りにはカエデの木が多く、赤と緑のコントラストが見事です。


伊豆最古の木造建築と言われる「指月殿」。


北条政子が息子の鎌倉幕府二代将軍、源頼家の冥福を祈って建立したものだそうです。
と、いうことはこれが建てられたのは約800年前!そう知るとこの小さなお堂から半端ない歴史の重みを感じるような気もします。


中には釈迦如来像が安置されています。


北条氏によって将軍の座を剥奪され、この修善寺で暗殺された悲運の将軍、源頼家の墓。


温泉街を流れる桂川沿いに、修善寺温泉のシンボルでもある足湯「独鈷の湯」(とっこのゆ)があります。
弘法大師が独鈷で川の岩を打ち砕き、ここに温泉を湧き出させたのが、この修善寺温泉の始まりだと言われています。


本当はどこかで日帰り入浴でもしたかったのですが、時間もないので今回はこの足湯だけで我慢。
川のせせらぎを聞きながらの足湯も、風情があっていいものです。


独鈷の湯のすぐ近くに、もうひとつの足湯「河原湯」があります。
こちらは最近作られたもののようですが、桂川を見ながら足湯を楽しめます。

 
今回の修善寺訪問は、足早に散策するだけでしたが、今度来るときには温泉旅館に宿泊して、もっとゆっくりのんびり歴史ある温泉街を楽しみたいものですね。

ちなみに、この修善寺温泉には「あさば」という日本を代表する名旅館があり、いつか泊まってみたいと思っているのですが、料金を確かめてみると一番安くても1泊2食で37800円でした・・・もっと出世しなきゃならないですねw

三島で極上のうなぎを味わい、柿田川の清流を見に行く【富士伊豆静岡旅行記#10】に続きます。

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