こんにちは、ロプロス(@ropross)です。
ここまで、今年(2014年)3月に行ってきた5日間の伊豆諸島島巡り一人旅についてのエントリーを書いてきたのですが、その続きです。
高速ジェット船で東京に戻り、成田で相方と合流。ここからはいつものように二人旅です。
翌日、まずは房総半島を走るローカル線、いすみ鉄道と小湊鉄道に乗りに行くことにしました。
いすみ鉄道は房総半島の大原と上総中野を結ぶ第三セクターのローカル線で、春には沿線が菜の花で彩られることでも知られています。
全長26.8kmのうち、なんと半分以上の約15kmもの区間に菜の花が開花するんだとか。
成田からJRの総武本線と外房線を乗り継いで、いすみ鉄道の旅のスタート地点、大原駅を目指します。
千葉駅の売店に有名な銚子電鉄の「ぬれ煎餅」が売ってたので、車内でもぐもぐ。
次にこのあたりを訪れたときには、銚子電鉄にも乗ってみたいなぁ。
2時間ほどかかって大原駅に到着。ここで目的のいすみ鉄道に乗り換えです。
いすみ鉄道の駅は、JRの駅舎内から扉を隔てたところにありました。
いすみ鉄道の大原駅の外観。隣接したJRの駅よりも小ぢんまりとしています。
自動販売機が、いすみ鉄道の列車と同じカラーリングされてる。
駅の売店にはいすみ鉄道関連商品がずらり。グッズの販売も貴重な収入源なんだろうね。
この太平洋側の大原駅から東京湾側の五井駅まで、いすみ鉄道と小湊鉄道を乗り継いで乗車できる「房総横断記念乗車券」を購入。お値段は1600円です(現在は消費税が上がったので1700円)。
逆戻りさえしなければ、自由に途中下車することも可能。もちろん、逆ルートでも利用できます。
列車の出発時刻が近づいてきたので改札をくぐってホームへ。
「ムーミン列車」と呼ばれる菜の花色の可愛いディーゼル車が停まっています。
主人公を差し置いて、ヘッドマークで睨みをきかせるミイ。
車両の側部にもムーミンのキャラクターたちが描かれています。ニョロニョロ~。
ムーミンの彼女ってなんて名前だっけ?
あ、昔はノンノンって名前だったけど、今はフローレンに変わってるのね。
ムーミンパパとミイ。
反対側のホームには、懐かしい国鉄色のディーゼル車が停まっていました。
ムーミン列車の車内はこんな感じ。青葉をイメージさせるグリーンのロングシートです。
二両編成ですが、平日ということもあってか車内はかなり空いています。
運転席の後ろには、ローカル線の列車ならではの運賃箱が。
出発の時刻となり、列車はディーゼルのエンジン音を響かせて走り出しました。
車両の最前部まで行くことができるので、運転手さんと同じ視線の車窓を楽しむことができます。
車内に置かれているムーミンとフローレンのぬいぐるみ。
すーっとまっすぐに伸びる線路。
大原を出ると間もなく住宅はまばらとなり、車窓にはローカル線らしい風景が広がっていきます。
上総東駅が近づいてきました。
ミラーに映る車両。
沿線の菜の花の開花時期は2月中旬から4月中旬とのことだったので、期待していたのですが、残念ながらまだ時期が早かったようで、あまり咲いていません。むー。
お、でも、このあたりはなかなか。
面白いカラーリングの新田野駅の駅名票。
ホームに置かれたプランターまでも、ムーミン列車を模したようなデザイン。
風そよぐ谷国吉駅に停車。
ここでもムーミンがお出迎え。
いすみ鉄道では駅名のネーミングライツを販売しているのですが、この国吉駅は社長自ら命名権を購入して、このような愛称を付けたそうです。
国吉駅に留置されていた、クリーム色と朱色のツートンカラーのディーゼル車。
のどかな田園地帯をゴトゴトと走っていきます。
城見ヶ丘駅に停車。
ここでも菜の花がちらほらと咲き始めています。
もうちょっと遅い時期なら、さぞ見事な車窓が楽しめたんだろうなぁ。
線路は続くよ。
線路沿いに続く並木は桜かな?
桜と菜の花の競演、見たかったなー。
大原駅から30分くらいで、路線のほぼ中間に位置する大多喜駅に到着しました。
この駅のネーミングライツは歯科医院が取得したそうで、「デンタルサポート大多喜」という愛称が付けられています。
真っ直ぐ1本の列車で終点まで行ってしまうのも勿体ないので、ここで一旦下車することに。
ムーミンのキャラクター達が勢揃い。
スナフキンとムーミンママ。
サボ(行先票)にもムーミン。いいね。
走り去る列車をお見送り。
向かいのホームでは、映画か何かの撮影してた。
大多喜駅の駅舎内。
大多喜駅の売店にあった「キハカレー」。
どこにキハ的要素があるのかわかんないけどw
大多喜町のゆるキャラ、「おたっきー」。その名前はどうかと思うよ。
次の列車が来るまで1時間以上あるので、大多喜駅を出て、少し街を散策することに。
大多喜は「房総の小江戸」と呼ばれる城下町で、徒歩圏内に江戸時代や明治時代の古い建物が点在しています。
江戸時代後期に建てられたという町家。
明治5年に移築された酒店。
公園があったので、千葉駅で買ってきた駅弁でお昼ごはん。
こちらは「漁り弁当」。
貝ならでは旨味がたっぷりと詰まったあさりご飯が美味しい!付け合わせも、蓮根と鰯の挟み揚げ、鮪の照り焼き、菜の花のおひたしと充実してます。
こちらは「潮干狩り弁当」。似てるけど、こちらにはハマグリも入っています。
いすみ鉄道でも駅弁を販売しているので、本当はそちらを食べたかったんだけど、土日祝日のみの販売ということなので、今回は買うことができませんでした。
街のシンボルだという櫓。
国の登録有形文化財にも指定されている明治7年築の豊乃鶴酒造。
街をぐるりと周って、大多喜駅に戻ってきました。
記念撮影用の看板でもミイが大きな顔してる。
線路の枕木になにやらプレートが貼られています。
これは「枕木オーナー」というもので、お金を支払って枕木のオーナーになると、名前とメッセージを書いたプレートを設置してもらえるそうです。
いろいろ経営努力してるんだなぁ。
駅の奥に停まっていた列車。
次に乗る列車が入ってきました。今度は一両編成で、先ほど乗ったのとは違うタイプの車両です。
あれ?この車両にはヘッドマークないのか。
車内の様子。こちらもロングシートです。
列車の窓にもムーミンのステッカー。
車内に掲示されてる路線図。
進行方向と反対側の運転台を覗きこんでみる。
東総元駅に到着。
桜並木の間を抜けていきます。
うーん、あと2週間くらい遅く来れば良かったのかも。
三育学院大学久我原駅。
長い、と思ったら、ここも大学がネーミングライツを取得してるそうです。
線路脇で控えめに咲く菜の花。
キレイなS字を描くレール。
大多喜駅を出て20分ほどで、終点の上総中野駅に到着しましたー。
ホームの端から振り返ってみる。
線路の先には車止め。
梅と列車と子供たち。
列車はそのまま大原へと折り返していきます。
「ばいばーい、また明日ねー」と、列車に乗ったお友達に手を振る園児と保母さん。
ローカル線のムードと相まって微笑ましいシーン。
まとめ
菜の花が見頃には早かったのはちょっと残念でしたが、ローカル線ならではの雰囲気を味わうことができました。
大都市の近郊で、こんなにのどかな鉄道の旅が楽しめるってのはいいですね。
菜の花色の列車やあちこちで姿を見せるムーミンのキャラクター達にも心和まされました。
第三セクターのローカル線ということで、経営的には楽ではないのでしょうが、グッズ販売やネーミングライツ販売、枕木のオーナー制度など、さまざまな努力を行っていることが伺えました。
菜の花色のムーミン列車が、いつまでも元気に走り続けてくれるといいですね。
次は、「房総半島ローカル線横断の旅」の後編、小湊鉄道編に続きます!
(旅行日:2014年3月12日)