金環日食を見て、静岡おでんと富士宮やきそばを賞味する【富士伊豆静岡旅行記#12】

2012年 8月 27日
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【富士伊豆静岡旅行記#11】の続きです。

さて、いよいよ金環日食の当日です。
そもそもこの旅行は、私の住む北海道では金環日食が見れないので、本州まで見に行こう!と企画したものです。
今回の金環日食は東京を含む日本の広い範囲で見られるのですが、せっかくなら環境のいいところで見たいと思い、わざわざこの御前崎までやってきました。

ところがビジネスホテルで目を覚まし、外の天気を窺ってみると曇り。
「わざわざ北海道から静岡まで来たのに、これで見れなかったら笑うしかないな・・・」と思いながらも、天気が好転してくれることを祈ってホテルをチェックアウト。

ホテルの前で空を見上げると、晴れ間はところどころあるものの、全体的に薄曇り。
しかし、試しにと日食グラスで太陽を覗いてみると、おお!薄曇りの向こうにばっちり欠け始めたところが見えるじゃないですか!

日食の見える時刻には太陽も結構高く上がっているので、街中でも見ることはできるのですが、やはり広々したところで見たいので、目をつけておいた灯台のある小高い丘へと向かいました。

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御前埼灯台。地名は「崎」なのに灯台の名前は何故か「埼」。

同じように考えてた人もいるようで、カメラや日食グラスを持った人達が何人か集まっていました。


丘からは海を一望できる好ロケーション。

 
幸い雲はそれ以上厚くならず、日食グラスで徐々に欠けゆく太陽を見上げながら、その時を待ちます。


そして、7:30頃、月の影が完全に太陽にすっぽり収まり、光が完全なリングになりました。
おおおー、金環日食だー!
日食グラスにレンズを押し付けて無理矢理撮ったものなんで、ブレブレですが、なんとか撮影にも成功。

いやー、感動しました。ほんと、見れて良かったー。
これでわざわざ北海道から静岡まで来た甲斐があったというものです。

 
世紀の天体ショーを見れて満足したところで、静岡市内へと引き返します。
計画段階では、大井川鐵道のSLに乗ったり、浜名湖でうなぎ食べたり、舘山寺温泉に入ったりもしたいと思っていたのですが、今回の静岡旅行はこの御前崎まで。
静岡県西部のほうは、また今度のお楽しみですね。

 
さて、静岡市には気になるローカルB級グルメがありました。
それは真っ黒なツユが特徴だという静岡おでん。
ローカルB級グルメハンターを自認する私としては、素通りはできないところ。

静岡市内には何軒もおでんを出す店はあるのですが、「駄菓子屋系」と「飲み屋系」に分かれるとのこと。
お酒の飲めない私にとって、駄菓子屋で食べられるというのはありがたい。

というわけで、やってきたのは創業は大正3年という超老舗、「水野商店」という駄菓子屋です。


店の中央のテーブルに大きな鍋が置かれていて、その中には真っ黒なツユと共に、串に刺さったおでんが何本も入っています。
ここから好きなものをセルフサービスで取って食べるというスタイルです。

おでんの料金は60円と70円の2種類だけ。安いっ!


大根、鶏皮、そして静岡おでんの定番だという黒はんぺんをチョイス。
これにダシ粉と呼ばれる鰹節を粉末状にしたようなものをかけていただきます。

黒いツユは見た目に反して意外にもあっさり風味で、素材の味をよく引き立てています。
黒はんぺんはつみれのような味わいで、普通のはんぺんよりも歯ごたえがありました。
ほっくり柔らかい大根は、ツユがじわっと口の中に広がり染みうま!
たまごや牛すじもかなりイケますね。

これはいいですねー。低価格で気軽に食べられるのも嬉しいところ。


「静岡おでんの五カ条」なるものが店内に掲げられてました。

ほのぼのとしたお店のお婆ちゃんや、懐かしさを感じさせるような駄菓子屋の雰囲気も素晴らしく、「近所にあったら通いたい」と思わせるような店でした。うん、また静岡に来たらぜひとも寄ろう。

 
静岡からさらに東に引き返し、先日は通りすぎるだけだった富士宮へ。

まずは駿河国一宮、富士山本宮浅間大社にお参りします。
全国に1300社を数える浅間神社の総本社です。
「あさまたいしゃ」じゃなくて「せんげんたいしゃ」って読むんですねー。


駐車場前に立つ立派な大鳥居。


参道を社殿に向かって歩いていきます。
境内は広々としていて明るい雰囲気。


楼門。


優美で気品のある社殿。
徳川家康により造営されたそうです。
主祭神は木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやひめのみこと)。浅間大神とも呼ばれます。


拝殿のしめ縄の上には、龍や獅子の彫刻が施されています。


拝殿の背後に立つ本殿を横から。
「浅間造」と呼ばれる独特の形式で、二重の楼閣造というのは非常に珍しいそうです。


本殿の左手にある三之宮浅間神社。


社殿の向かって右側の門を出ると、湧玉池という美しい池があります。
この水も富士山の伏流水で、池の底までくっきり見えるほど澄んでいます。


緑の水草が眩しいほどに鮮やか。


マガモも気持ちよさそうに浮かんでいました。


水が冷たくてきれいなところでしか見られない梅花藻(ばいかも)。
写真じゃわかりにくいけど、梅に似た花を付けることからこの名がついています。

先に訪れた忍野八海や白糸の滝、三島の湧水群など、富士山は周囲に豊かな水の恵みをもたらしているんですねー。

 
浅間大社の目の前には「お宮横丁」という飲食店が並ぶ一角があり、ここで念願だったローカルB級グルメの王者、富士宮やきそばをいただきます。
横丁にはやきそばのお店が何店舗かあるので食べ比べすることに。


富士宮やきそばの基本形と言われる、「富士宮やきそば学会アンテナショップ」のやきそば。

静岡おでんと同じくだし粉をふりかけて頂きます。
麺はしっかりしていてコシが強め、ソースはくせもなくさっぱりした感じです。
そこに富士宮やきそばの特徴である油かすが旨みを加えてくれます。
うん、これは美味しい!


「すぎ本」のやきそば。
色が濃くてソースの味もやや濃い目。


「むすびや」のやきそば。
塩とソースがハーフになっています。
ソースもいいけど、塩も悪くないねー。

今回は観光客向けのお店で食べたのですが、次回訪れた時には地元の人に人気の店にも行ってみたいですね。
 

さて、お腹もいっぱいになったところで、富士宮を離れて、東名高速でさらに東へと向かいます。


東名高速駒門PAの名物、アメリカンドッ君
アメリカンドッグに顔を書くだけで名物にしてしまうとはw

御殿場ICで高速を降りて、この旅行最後の宿泊地、箱根へと向かいました。

箱根の「ホテル花月園」「小田急山のホテル」でツツジを観賞【富士伊豆静岡旅行記#13】に続きます。

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