7本の観光列車を乗り継いで九州を縦横断してきたよ(後編)

2015年 10月 20日
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こんにちは、ロプロス(@ropross)です。

今年(2015年)の5月に、博多駅から枕崎駅まで九州を観光列車に乗って縦横断したときの記事の後編です。

前編はこちらからどうぞ。
▼7本の観光列車を乗り継いで九州を縦横断してきたよ(前編) | ロプログ

前編では、博多駅から「ゆふいんの森」「九州横断特急」「あそぼーい!」「SL人吉」と乗り継いで人吉駅まで来ました。
この後編では、人吉駅から「いさぶろう」で吉松駅まで行き、「はやとの風」で鹿児島中央駅、「指宿のたまて箱」で指宿駅、そして普通列車で枕崎駅まで行ったときの様子を紹介していきます。

それでは、どうぞー。

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「SL人吉」が人吉駅に着いてから次に乗る「いさぶろう」が発車するまで、約1時間ほど余裕があったので、一旦駅の外に出てみます。

城下町の玄関口、人吉駅は城郭をイメージしたような外観。天守のような時計台まで。

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熊本駅で買っておいた駅弁をここでいただきます。これが鉄道旅の大きな楽しみのひとつだよね。

「あなごセイロ蒸し」と、九州駅弁ランキング3年連続1位の「鮎屋三代」。
鮎の甘露煮が旨い!ほろりと柔らかく、甘さの中にも独特の苦味があるのがいい。
さすが高評価の駅弁だけあるなー。

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駅弁を食べ終えたところで、駅のホームへと戻ります。
次に乗り込むのは右に止まっている「いさぶろう」。この旅5本目の観光列車です。

人吉駅では、奥のホームへは歩道橋ではなく踏切で渡るので、真正面から列車の写真を撮ることができます。
昨日乗った「九州横断特急」とのツーショット。

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この列車は、人吉→吉松の下り列車では「いさぶろう」、吉松→人吉の上り列車では「しんぺい」と、上り下りで名前を変えます。面白いね。
この区間の鉄道敷設に関わった山縣伊三郎と後藤新平の名前から取ったのだとか。

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2両編成の車内はウッディーでレトロな雰囲気。
ほんと九州の観光列車は、どれも乗客が楽しい気分になるような工夫が凝らされてるな。さすが水戸岡さん。

この列車も普通列車扱いなので、特急券は不要ですが、自由席が少ないので指定席券を買っておきました。

列車は13時21分に出発。

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「いさぶろう」の運行区間、人吉駅と吉松駅の間には、わずかに3つの駅しかありません。
列車は全ての駅に約5分程度停車してくれるので、急ぎ足にはりますが、各駅を見学することができます。

最初の停車駅は大畑駅。これで「おこば」と読むのか。

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木造の駅舎内の壁には、名刺がたくさん貼られています。
ここに名刺を貼ったら出世すると言われてるんだとか。こういうの誰が言い出すんだろねw

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列車の発車時間が近づくと、みんなわらわらと車内へ戻っていきます。

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ふたつ目の停車駅、矢岳駅に到着。

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こちらも木造で味のある駅舎です。

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駅舎のすぐ近くにはSL展示館があって、D51を見学することができます。
さっき乗ってきた「SL人吉」の機関車と比べると、塗装がボロボロだけど、これはこれで貫禄がある。

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矢岳駅を出て、県境の長いトンネルを抜けると、左手には「日本三大車窓」のひとつと言われる絶景が広がります。
えびの盆地から霧島連山を一望する大パノラマ。
鉄道の車窓から、これだけの風景が見られるとは素晴らしい!
列車は一時停止してくれるので、窓を開けて写真を撮ることができました。

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車窓の下方に真幸駅(まさき)が見えてきました。
駅舎の前では地元の方々がこちらに向かって手を振ってくれています。

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列車はスイッチバックで方向を変え、真幸駅へと滑り込んでいきます。

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列車が着き、乗客が駅へと降りて行くと、先程手を振ってくれた人たちが出迎えてくれます。
こういう歓迎っぷりも、九州の観光列車に乗る楽しみのひとつだね。

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14時47分に終点の吉松駅に到着。
わずか4駅進むのに1時間26分もかかりました。
いかにこの区間が鉄道にとって難所であるかわかりますね。

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「いさぶろう」を下車し、そのままホームで待っていると、漆黒のボディの「はやとの風」が入線してきました。
この旅行で乗る6本目の観光列車です。

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ホームを挟んで並ぶ「いさぶろう・しんぺい」と「はやとの風」。
ベースの車両は同じキハ40なので、並ぶと兄弟のようです。

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車内は木の温もりを活かしつつもモダンな雰囲気。
「いさぶろう・しんぺい」とは、また少し違ったテイストです。

この列車は特急なので、特急料金が必要です。
2両編成のうち、自由席はわずか8席しかないので、指定席券も取ることにしたのですが、約1ヶ月前にチケットを買いに行った時には指定席が満席。直前になってキャンセルが出たようで、なんとか指定席を確保することができました。
前後の列車は余裕で空席あるのに、何故この列車だけ満席?と思いましたが、ツアーの団体客が入っていたようです。

列車は15時3分に吉松駅を出発します。

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ふたつ目の停車駅、大隅横川駅に到着。
ここでも数分間停車してくれるので、駅舎を見学しに行きます。

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明治36年の開業時からそのまま残るという木造の駅舎は、鹿児島県内では最古のものだそうで、国の登録有形文化財として登録されています。
駅舎の柱には第二次世界大戦時の機銃掃射の跡が残っています。

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霧島温泉駅でツアー客がみんな降りてがら空きになった「はやとの風」。
4つ目の停車駅、嘉例川駅に停車。

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この駅舎も大隅横川駅のものと並んで、110年以上前の開業時から残る鹿児島県最古のもの。同じくこちらも登録有形文化財となっています。
肥薩線は味わい深い駅舎が多いなぁ。

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隼人駅を過ぎ、日豊本線に入ると、列車は錦江湾に沿って走ります。
海の向こうには桜島の雄大な姿が見えてきました。

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16時32分、終点の鹿児島中央駅に到着。吉松駅からの乗車時間は約1時間30分でした。

博多駅から九州新幹線に乗れば、わずか1時間20分で着くところを、3日間かけて6本の観光列車(と1本の普通列車)を乗り継いで、ようやく鹿児島までたどり着きました!

九州縦横断鉄道の旅はまだ続きますが、この日はここまで。

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鹿児島では、鹿児島中央駅の近くのビジネスホテルに宿泊。
名物のかき氷「白くま」を食べたり、市内の温泉銭湯に入ったりしました。

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「はやとの風」の車内で予約販売されている人気の駅弁、「百年の旅物語 かれい川」。
九州駅弁ランキングで3年連続1位になったこともあるんだとか。
車内ではお腹いっぱいで食べられなかったので、夕食にいただきます。

シイタケとタケノコがのった炊き込み御飯、鹿児島の郷土料理ガネ、シイタケ入りのコロッケ、ナスとカボチャの田楽など、地元の素材を使った素朴な品々が詰まってます。
派手じゃないんだけど、どれも丁寧に作られているのがわかる、どこかほっとするような駅弁でした。人気になるのもわかるなー。

4日目

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九州縦横断鉄道旅も、この日が最終日(九州旅行自体はまだ続くんだけど)。

鹿児島中央駅へ戻ると、ホームには787系の特急「きりしま」が停車していました。
九州は観光列車だけじゃなく、普通の特急列車もカッコいいよなぁ。

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この旅7本目にして最後の観光列車「指宿のたまて箱」が入線してきました。
車体の真ん中で白黒半分に分かれたなんとも奇抜なデザイン。

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車両のドアが開くと、まるで玉手箱から出る煙のように、車両上部からミストが噴出されます。
おおー、なんという面白い演出!

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列車は2両編成で全席指定です。

車内はここまで乗ってきた観光列車の中でも、一番遊び心が強く賑やかな内装。
あれこれと見て回っているだけで、楽しい気分になってきます。

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ソファーのようなシートの周りには本棚が設けられています。
子供が喜びそうな感じの車内だなぁ。

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列車は9時58分に鹿児島中央駅を出発。
鹿児島の市街地を抜けてしばらく行くと、進行方向左手の車窓には海が見えてきます。

せっかく海沿いの路線を走るというのに、この日はあいにくの悪天候。空も海も鈍色に沈んでいます。うーむ、残念。

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風景が楽しめないなら食を楽しめばいいじゃない、ってことで、「指宿のたまて箱」車内限定販売だという「いぶたまプリン」をいただきまます。
卵プリンと黒ごまプリンの二層になっています。うん、なめらかな食感で美味しい。

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鹿児島中央駅から50分ほどで、終点の指宿駅に到着。
ここまで乗ってきた7本の観光列車の中でも、一番乗車時間が短かったので、なんだか物足りない感じがします。
もうちょっと乗っていたかったなー。

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歩道橋の上から。車両を真上から見ても白黒半分に分かれてる。

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これで予定していた7本の観光列車全てに乗ってきたのですが、路線はまだこの先、枕崎駅まで続いているので、終点まで行くことに。

次の列車が来るまでに40分ほど時間があったので、駅前に出てみることにします。
指宿駅の駅前には温泉の足湯があるので、のんびりと次の列車を待つことができます。

最近、温泉地の駅では、足湯を設置するところも増えてきたのは嬉しいね。

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指宿駅のホームに戻り次の列車を待っていると、反対側のホームに菜の花色の列車が入ってきました。
お、これ可愛い、この車両が来るといいなぁ・・・

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と、思ってたんだけど、期待に反してやってきたのは白地に青いラインの普通の列車でした。

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車内はいかにもローカル線らしいセミクロスシート。
観光列車もいいけど、こういう車両もどこかノスタルジックな雰囲気があって好き。

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枕崎行きの列車は11時27分に出発。

指宿から枕崎までは、薩摩半島の南岸に沿って走りますが、意外と海が見える場所は多くありません。

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鹿児島中央駅で買ってきた駅弁でお昼ごはん。
鹿児島のブランド鶏、桜島どりがご飯の上にいっぱいのった「桜島とりめし」と、枕崎産の海の幸を使ったバラエティに富んだおかずが詰まってる「枕崎浜めし」。
とりめしのほうも美味しかったけど、枕崎浜めしのほうは一品一品が駅弁らしからぬクオリティの高さで驚いた。

昨日食べた「鮎屋三代」といい「百年の旅物語 かれい川」といい、九州は駅弁のレベルも高いな。

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JR日本最南端の駅、西大山駅に停車。
少し長めに停車してくれるので、ホームに降りて記念撮影することができます。観光列車でもないのに、嬉しい心遣い。

ここから「薩摩富士」と呼ばれる開聞岳が見えるはずなんだけど、残念ながら少し裾が見えているだけで、その姿はほとんどが雲の中でした。
むー、楽しみにしてたんだけどなぁ。

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頴娃(えい)大川駅。

北海道はどんな乗降客が少ない駅でも、一応駅舎があるんだけど、九州は屋根が付いているだけのところも多いね。
やっぱり気候の違いかな?

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指宿駅を出て1時間半ほどで、終点の枕崎駅に到着しました。

これで4日間かけての「九州縦横断鉄道の旅」は完遂!!

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駅では地元の方々が大漁旗や鯉のぼりならぬ「かつおのぼり」を振って、熱烈に出迎えてくれます。
こういう歓迎はとても嬉しいよね。

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いつか稚内からこの枕崎まで、鉄道で日本を縦断ってのもしてみたいなー。

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枕崎からの帰路は、時間と料金を考えて、バスを使って鹿児島市内へと戻りました。

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今回の九州縦横断鉄道旅で使ったすべての切符。
博多→枕崎の乗車券と、7本の観光列車の特急券・指定席券で18,460円でした。

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各観光列車の車内で貰える記念乗車証。

まとめ

というわけで、福岡県の博多駅から鹿児島県の枕崎駅まで、4日間で7本の観光列車(と2本の普通列車)を乗り継いで、九州を縦横断してきました。

ずっと前から九州の観光列車に乗るのは憧れていたのですが、レトロな列車、オシャレモダンな列車、カッコいい列車、奇抜な列車と、実にバラエティに富んだ観光列車に乗って、車窓風景も車内の雰囲気も各駅でのおもてなしもグルメも、期待以上に楽しむことができました。

そして、特に感激したのは沿線の皆さんの歓迎っぷり。
いろんな場所で地元の人たちが列車に向かって手を振ってくれたり、列車の停まる駅でもさまざまな趣向で出迎えてくれました。
九州の方々のホスピタリティの高さには、いつも感心させられますね。

コスト的にも、2万円以下で九州を縦横断して7本もの観光列車をたっぷりと楽しめるというのは、かなりお得に感じますし、観光列車を乗り継いで旅行することをよく考慮されているのか、ルートも決めやすく容易に計画を立てられるという点でも、お勧めしたいところ。

みなさんも、魅力満載の九州観光列車の旅、楽しんでみてはいかがでしょうか?

ではでは、またー。

(旅行日:2015年5月17~18日)